病気の解説
心アミロイドーシス
受診の目安
- 階段や坂道で以前より強く息切れするようになったとき(大分大学 循環器内科)(厚生労働省)
- 足などのむくみが続くとき(厚生労働省)
- めまいがする、気を失ったことがあるとき(厚生労働省)
- 手根管症候群(手のしびれや痛み)や脊柱管狭窄症と言われたことがあり、そのうえで息切れが出てきたとき(大分大学 循環器内科)(厚生労働省)
相談先は循環器内科です。ALアミロイドーシスと診断された場合は、血液内科の医師と連携して治療を進めます(大分大学 循環器内科)。息切れやむくみは多くの心臓や腎臓の病気でも起こるため、症状だけでこの病気かどうかを判断することはできません。「年のせい」と決めつけず、早めに相談することが勧められています(大分大学 循環器内科)。
基本
心アミロイドーシスとは
体の中のたんぱく質が形を変えて、水や血液に溶けにくい線維(アミロイド)になり、心臓にたまって働きを悪くする病気です(大分大学 循環器内科)。アミロイドがたまると心臓の壁が厚く硬くなり、うまく働けなくなります(MedlinePlus)。心臓だけでなく、腎臓や神経など全身の臓器にたまる「全身性アミロイドーシス」の一部として起こることが多く、全身性アミロイドーシスは国の指定難病の対象です(厚生労働省)。基本的に進行する病気で、治療をしないと経過は良くないとされます(厚生労働省)。
主な症状
- 心不全の症状:息切れ、むくみ(厚生労働省)
- めまい・失神(厚生労働省)
- 先に出ることがある症状:手のしびれや痛み(手根管症候群)、脊柱管狭窄症などが、心臓の症状より前にみられることがあります(大分大学 循環器内科)(厚生労働省)。
- 心臓以外の症状:アミロイドがたまる場所によって、手足のしびれ、立ちくらみ、下痢や便秘、排尿の問題、全身の衰弱などが出ることがあります(厚生労働省)。
原因・なりやすい要因
アミロイドの元になるたんぱく質の種類によって、主に次のタイプに分かれます(大分大学 循環器内科)(厚生労働省)。
- ATTRアミロイドーシス(野生型):肝臓でつくられるトランスサイレチンというたんぱく質が、加齢などによって不安定になり、アミロイドになります。60歳以上の男性に多いとされ、適切に診断されていない人が国内に多くいると考えられています(厚生労働省)。
- ATTRアミロイドーシス(遺伝性):トランスサイレチンの遺伝子の変化が原因で起こるタイプです(大分大学 循環器内科)(厚生労働省)。
- ALアミロイドーシス:骨髄の異常な形質細胞がつくる抗体の一部(免疫グロブリン軽鎖)がアミロイドになるタイプです(厚生労働省)。
検査と診断
診断
血液検査、心電図、心臓の超音波検査(心エコー)、心臓MRI、核医学検査(シンチグラフィ)、組織の一部を取って調べる生検、遺伝学的検査などを組み合わせて診断します(大分大学 循環器内科)。トランスサイレチン型では、以前は心臓の組織を取る検査が必須でしたが、現在は必ずしも必要ではなくなったとされます(大分大学 循環器内科)。ALアミロイドーシスが疑われる場合は、血液や尿の異常なたんぱく質を調べる検査も行われます(厚生労働省)(MedlinePlus)。
治療
治療
治療はタイプによって大きく異なります(MedlinePlus)(厚生労働省)。
- ATTRアミロイドーシス:トランスサイレチンがばらばらになるのを抑えてアミロイドをできにくくする薬や、トランスサイレチンがつくられないようにする薬が使われています(大分大学 循環器内科)(厚生労働省)。
- ALアミロイドーシス:原因となる骨髄の形質細胞をねらった化学療法などが行われ、血液内科が中心となって治療します(厚生労働省)(大分大学 循環器内科)。
- 心不全の治療:息切れやむくみなどの症状を和らげる治療も並行して行われます(MedlinePlus)。
全身性アミロイドーシスは指定難病のため、条件を満たすと医療費の助成を受けられる場合があります(大分大学 循環器内科)。
経過と生活
経過
タイプや個人によって違いがありますが、基本的に進行する病気です。近年は病気そのものに働きかける治療が使えるようになりつつあります(厚生労働省)。早く見つけて治療を始めることが大切だとされています(大分大学 循環器内科)。
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出典
厚生労働省「指定難病28 全身性アミロイドーシス(概要・診断基準等)」 / 大分大学医学部附属病院 市民公開講座「その息切れ、心アミロイドーシスかも!?」 / MedlinePlus「Amyloidosis」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。