病気の解説
褐色細胞腫
別名:10%病、5H disease、5H病、パラガングリオーマ
受診の目安
褐色細胞腫では、動悸・大量発汗・立ちくらみ・呼吸数の増加・皮膚の冷感と汗ばんだ感・重い頭痛・胸や腹の痛み・吐き気・嘔吐・視力障害・指のしびれ・便秘などが挙げられ、突然現れるとパニック発作のように感じることがあります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、内分泌・代謝内科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。
基本
概要
褐色細胞腫は小さな腫瘍であっても、カテコラミンと呼ばれるホルモンを大量に作ることがあります。これらは血圧や心拍数を上げ、命に関わる症状を引き起こすことがあります。最も顕著な徴候は非常に高い血圧ですが、血圧の高い人全員がこの病気というわけではありません。突然現れる強い症状として、動悸・発汗・立ちくらみ・胸や腹の痛み・頭痛などが挙げられ、視力障害や吐き気・嘔吐などを伴うこともあります。症状は出たり消えたりすることがあり、特定の刺激や心理的トラウマ、排尿などがきっかけになることがあります。
主な症状
症状として、動悸・大量発汗・立ちくらみ・呼吸数の増加・皮膚の冷感と汗ばんだ感・重い頭痛・胸や腹の痛み・吐き気・嘔吐・視力障害・指のしびれ・便秘などが挙げられ、突然現れるとパニック発作のように感じることがあります。半数の人では症状が出たり消えたりします。
病態
体内で過剰に分泌されるカテコラミンが、血圧を高める原因となります。腫瘍自体は小さい場合もあり得ますが、強いホルモン作用を生み出します。治療ではカテコラミンの作用を抑えることが重要です。
検査と診断
診断
診断のためには血液・尿の検査とCTまたはMRI検査が用いられます。症状が出たり消えたりすること、若年成人の高血圧、ほかの複色細胞腫の症状が付随する場合などで検査が選択されることがあります。血中や尿中のカテコラミンや分解産物の測定、画像検査で腫瘍の場所を特定する検査が行われます。治療開始前にはフェノキシベンザミンのような薬剤でホルモンの作用を止め、必要に応じてベータ遮断薬を使用することがあります。腫瘍が確定した後には遺伝子検査が行われることがあります。
治療
治療
治療の基本は腫瘍の摘出です。ただしカテコラミンの分泌が安定するまで手術を延期することがあります。術前にはフェノキシベンザミンなどの薬剤でホルモンの作用を抑え、ベータ遮断薬を安全に使えるようにします。腫瘍が悪性で広がっている場合は化学療法が選択されることがあります。テモゾロミドやスニチニブなど、腫瘍の増殖を遅らせる可能性のある薬も報告されています。放射性薬剤を使う治療(MIBGや放射性核種標識オクトレオチドなど)も一部で用いられることがあります。
内分泌・代謝内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。