病気の解説

炭疽

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緊急性の高い状況

炭疽菌にさらされた可能性がある場合は、症状がなくても、すぐに医療機関へ連絡することが勧められています(CDC)。どの病型でも、抗菌薬で治療しないと重い状態になったり命にかかわったりすることがあります(CDC)。発病前であっても、さらされた後に抗菌薬を飲むことで発病を防げる場合があります(CDC)。

出典:CDC(米国疾病予防管理センター)

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 動物(とくに家畜)やその肉・皮・毛に触れた後、または流行地域で十分に確認されていない肉を食べた後に、皮膚の異常、発熱、腹痛、せきなどが出たとき
  • かゆみのあるできものが水ぶくれになり、やがて黒いかさぶたのようになってきたとき
  • 海外渡航から帰国した後に体調を崩したとき(渡航先と、動物との接触の有無を伝えます)

相談先は感染症内科、または内科です。帰国後であれば検疫所や保健所に相談する方法もあります。症状だけでは炭疽かどうかを判断できないため、受診の際は動物や動物製品との接触の状況を具体的に伝えることが大切です。

基本

炭疽とは

炭疽は、炭疽菌(バシラス・アンスラシス)という細菌による感染症です。この菌は世界中の土の中にいて、主に牛・羊・ヤギなどの家畜や野生動物がかかります(CDC)。人がかかることはまれですが(MedlinePlus)、菌が体に入った場所によって皮膚・腸・肺の病型があり、どれも重症になりうる病気です(CDC)(厚生労働省検疫所)。人から人へはうつらないとされています(厚生労働省検疫所)。

主な症状

菌に触れてから症状が出るまで、1〜7日ほどの無症状の期間があるとされます(厚生労働省検疫所)。

  • 皮膚の炭疽:傷口などから菌が入って起こります(MedlinePlus)。かゆみから始まり、いぼのようなできものが水ぶくれになって大きくなり、潰瘍になったあと、くぼんだ黒く硬いかさぶたになります。発熱やだるさ、頭痛を伴うこともあります(厚生労働省検疫所)。
  • 腸の炭疽:感染した肉を食べて起こります(MedlinePlus)。吐き気・嘔吐や発熱に続いて、強い腹痛や血の混じった下痢がみられます(厚生労働省検疫所)。
  • 肺の炭疽:菌の芽胞を吸い込んで起こります(MedlinePlus)。発熱、せき、息苦しさ、嘔吐などが出ます(厚生労働省検疫所)。

病型によって重さが大きく異なり、皮膚の炭疽より、腸や肺の炭疽のほうが命にかかわる危険が高いとされています(厚生労働省検疫所)。

原因・なりやすい要因

感染した動物や、その肉・内臓・皮・毛などに触れたり、炭疽で死んだ動物の肉を食べたりすることでうつります(厚生労働省検疫所)。土の中にいる菌の芽胞が、皮膚の傷から入る、吸い込まれる、飲食物と一緒に飲み込まれる、という経路があります(CDC)。

CDC は、感染した動物や羊毛・皮・毛などの動物製品を扱う人(毛織物工場、食肉処理場、なめし革工場などで働く人)や、加熱が不十分な感染動物の肉を食べる人などを、かかる危険がある人として挙げています。多くの人は菌にさらされることはないとされます(CDC)。中南米、サハラ砂漠以南のアフリカ、中央〜南西アジア、南・東ヨーロッパなどが注意の必要な地域とされています(厚生労働省検疫所)。

治療

治療

治療には抗菌薬が使われます(厚生労働省検疫所)。早く診断されれば抗菌薬で治ることが多い一方、気づいたときには治療が間に合わない場合もあるとされます(MedlinePlus)。菌にさらされたことが分かっている場合は、発病を防ぐ目的で抗菌薬やワクチンが勧められることがあります(CDC)。

経過と生活

予防

  • 流行している地域では、動物との接触を避け、肉・内臓・皮・毛に触れないようにします(厚生労働省検疫所)。
  • 健康な状態で処理されたか分からない肉は食べないようにします(厚生労働省検疫所)。
  • ワクチンはありますが、副反応などの理由から一般にはあまり使われず(厚生労働省検疫所)、軍関係者や仕事などで危険の高い人が対象とされています(MedlinePlus)(CDC)。

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出典

厚生労働省検疫所(FORTH)「炭疽」 / CDC「About Anthrax」 / MedlinePlus「Anthrax」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。