病気の解説
結核
別名:労咳、皮膚結核、肺結核
受診の目安
結核では、発熱、2~3週間以上続くせき、寝汗、体重減少、咳に血が混じること、胸痛、呼吸困難などの症状があれば結核が疑われます。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、感染症内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
結核は、結核菌が原因となる感染症です。検査には胸部X線検査、たんのサンプルの顕微鏡観察・培養検査、NAAT、ツベルクリン反応検査(PPD)や血液検査(IGRA)などがあり、感染の有無や活動性を判断します。スクリーニング検査は結核のリスクが高い人を対象に定期的に行われ、陽性で胸部X線検査に異常があれば潜伏結核か活動性結核かを評価します。結核と診断された場合には、HIV・肝炎などの検査が行われることがあります。
主な症状
発熱、2~3週間以上続くせき、寝汗、体重減少、咳に血が混じること、胸痛、呼吸困難などの症状があれば結核が疑われます。これらの症状がある場合には、検査が順に行われます。
原因
結核の原因は結核菌です。診断の過程では結核菌の存在を検出する検査が用いられます。
病態
結核菌の検出には培養や遺伝子検査が用いられ、遺伝子検査では薬剤耐性の有無を迅速に判断できます。培養は時間を要しますが、NAATや遺伝子検査は短時間で結果が出ることがあります。
リスク因子
結核リスクが高い人にはスクリーニング検査を定期的に行います。リスクのある人にはツベルクリン反応検査やIGRA、胸部X線検査を組み合わせて評価します。
検査と診断
検査
検査として胸部X線検査、たんの観察・培養、NAAT、ツベルクリン反応検査、IGRA、必要に応じて髄液検査(PCRなど)や気管支鏡検査が挙げられます。
診断
結核が疑われる場合は胸部X線検査、たんの検査、NAATなどの検査を組み合わせて診断します。ツベルクリンやIGRAは診断を確定するものではなく、感染の有無を示します。
鑑別
ツベルクリン反応は結核以外の細菌にも反応することがあり、偽陽性となる場合があります。結核の感染や活動性の判断には他の検査結果も組み合わせて考えます。
治療
治療
結核の治療には隔離、抗菌薬の服用が基本です。状況によっては手術やコルチコステロイドが使われることがあります。治療は長期間に及ぶことが多く、直接監視下治療(DOT)が推奨される場合があります。
使われる薬
第一選択薬を中心に複数の薬剤を組み合わせて使用します。副作用として肝障害や末梢神経障害、腎機能障害、視覚障害などが挙げられます。薬剤耐性結核には追加の薬剤が必要です。
手術・処置
必要に応じて気管支鏡で検体を採取したり、腰椎穿刺で髄液を調べることがあります。
経過と生活
合併症
治療計画を守らないと薬剤耐性結核などが生じる可能性があり、長期間の治療が必要になることがあります。重症例では手術やコルチコステロイドが検討されることもあります。
生活上の注意
治療を受ける期間は長いため、薬を忘れず飲み続けることが重要です。DOTにより薬の服用が確実になる場合があります。
予防
感染の拡大を止める、早期治療、場合によってワクチン接種などが感染予防の側面として挙げられます。
経過・予後
潜伏結核を早期に発見・治療することが感染拡大を抑えるうえで重要です。陽性結果が出ても必ずしも活動性とは限らないため、評価が行われます。
その他
初期症状
結核の疑いがある場合には、最初に胸部X線検査、たんのサンプルの観察・培養検査、迅速NAAT検査などが行われます。陽性や疑いが強い場合は追加でツベルクリン反応検査や血液検査が検討されることがあります。
結核と関係する症状
症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。
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出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。