病気の解説
ビブリオ・フルビアリス/ファーニシ感染症
受診の目安
ビブリオ・フルビアリス/ファーニシ感染症では、V. fluvialis および V. furnissii による下痢症は、潜伏期間の後に水様性下痢と吐き気・腹痛を伴うことが多いです。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、感染症内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
ビブリオ属の細菌には、V. fluvialis と V. furnissii があり、海水や河口域・沿岸地域に広く分布します。これらの菌により下痢を起こすことがあり、生ガキやエビなどの海産物の摂食や感染源となる飲料水が関与していると考えられています。多くの症例は海外旅行者の輸入散発例として報告されることが多く、単独感染よりも他の腸炎ビブリオと混合感染となっているケースが多いとされています。
主な症状
V. fluvialis および V. furnissii による下痢症は、潜伏期間の後に水様性下痢と吐き気・腹痛を伴うことが多いです。小児や高齢者では脱水に注意が必要です。下痢は数日から1週間程度続くことがあり、発熱や白血球増加をみることもあります。時には血便を伴うことがあるとの報告もあります。
原因
病原体はビブリオ属の菌で、好塩性で塩分を含む培地でも増えます。腸炎ビブリオと同様に魚介類の生食や汚染飲料水が感染源となることがあるとされています。
病態
この菌には赤痢菌のような細胞侵入性はなく、易熱性毒素や溶血毒の存在が報告されているとされています。ブドウ糖を分解するとガスを産生するかどうかで V. furnissii と V. fluviialis を区別します。
リスク因子
高齢者・小児・基礎疾患を持つ人では症状が重くなる可能性があるとされています。感染源として生の魚介類の摂取や汚染された飲料水が挙げられています。
検査と診断
検査
確定診断は患者の便から菌を分離して行います。便を直接採取するか1%NaCl加アルカリペトン水で増菌し、TCBS培地で培養します。培養後、白糖を分解する黄色コロニーを確認します。さらにTSIや LIM などの培地で同定します。
診断
便からの菌の検出をもって確定診断とします。好塩性試験・1%NaCl加培地・VP反応・アミノ酸脱炭酸・ブドウ糖からのガス産生などの性状を総合して同定します。
治療
治療
治療は基本的に対症療法です。特に脱水が疑われる場合には経口または静脈内輸液を行います。年少者・高齢者・基礎疾患を持つ人などハイリスク患者以外は抗菌薬は原則不要とします。必要な場合はテトラサイクリン系・ドキシサイクリン系・セフォタキシムなどが有効とされています。
経過と生活
合併症
致死例は報告が少ないものの、菌血症や他の合併症が混じることがあるとされています。
予防
魚介類の生食を避けるなど、一般的な細菌性食中毒の予防と同様の対策が基本です。汚染の可能性がある食品の調理・取り扱いには注意します。
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出典
参考: JIHS(旧NIID)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。