病気の解説
メジナ虫症
受診の目安
- アフリカの流行地域に滞在し、池などの処理されていない水を飲んだことがあるうえで、脚などに痛む水ぶくれができたとき(WHO)(米国CDC)
- 皮膚から糸のような虫が出てきたとき(WHO)(米国CDC)
- 傷が赤く腫れる、痛みが強まるなど、化膿が心配なとき(米国CDC)
相談先は感染症内科や渡航外来です。受診の際は、いつどこに滞在したかを伝えてください(medimichi の注記)。皮膚の水ぶくれや腫れはほかの原因でも起こり、症状だけで病名を判断することはできません。感染の確認には医療者による評価や検査が必要とされます(WHO)。
基本
メジナ虫症とは
メジナ虫症(ギニア虫症)は、メジナ虫という寄生虫がミジンコの仲間を介して人に感染する病気です(WHO)(米国CDC)。命に関わることはまれですが、虫が皮膚から出てくるときの痛みで、数週間から数か月にわたって働いたり歩いたりできなくなることがあります(WHO)。安全な飲み水が得にくいアフリカの農村部の一部でみられ、世界的な根絶まであと一歩の病気とされています(WHO)(米国CDC)。
主な症状
感染してから約1年は、ほとんど症状がありません(米国CDC)。潜伏期間は10〜14か月ほどとされます(WHO)。
- 虫が出てくる前に、発熱やその部分の腫れ・痛みが出ることがあります(米国CDC)
- 皮膚に焼けるような痛みを伴う水ぶくれができ、そこから虫が出てきます。約90%は足や下腿にできるとされます(WHO)
- 出てくる雌の虫は60〜100cmほどの長さになります(WHO)
- 傷口に細菌が入り、二次的な感染を起こすことがあります(米国CDC)
原因・感染経路
池などのよどんだ水には、メジナ虫の幼虫を体内にもつミジンコの仲間がいることがあります。この水をろ過せずに飲むと感染します。生や加熱不十分の魚やカエルなどを食べて感染することもあります。(WHO)(米国CDC)
体内で育った雌の虫が皮膚から出てくるとき、痛みを和らげようと水に足をつけると、虫が大量の幼虫を水中に放出し、次の感染につながります(WHO)。犬や猫などの動物も感染し、根絶の大きな課題になっています(WHO)。一度かかっても免疫はできず、くり返し感染することがあります(米国CDC)。
治療
治療
メジナ虫に効く薬やワクチンはありません(WHO)(米国CDC)。虫が出始めたら、虫全体を取り除くことが治療の中心です。取り出しには長い時間がかかり、強い痛みを伴うことがあります(米国CDC)。あわせて傷の手当てを行います(WHO)。痛みや腫れを抑える薬や、感染を防ぐ塗り薬が使われることがあります(米国CDC)。
経過と生活
予防
- 流行地域では、池や沼などの処理されていない水を飲まない。布やパイプ型のフィルターでろ過する(WHO)(米国CDC)
- 井戸など安全な水源を使う(WHO)(米国CDC)
- 魚やカエルなどは、生や加熱が不十分なまま食べない(medimichi の注記:WHO・米国CDCが示す感染経路に基づく)
- 虫が出ている人は、傷を水源に入れない(WHO)
現地では、水中のミジンコを減らす対策、患者の早期発見と報告、住民への教育などが組み合わされています(WHO)(米国CDC)。
流行の状況
1980年代半ばには20か国で年間約350万人の患者がいたとされますが、国際的な取り組みで大きく減りました(WHO)(米国CDC)。2024年の暫定値では人の患者は13人で、チャドと南スーダンからの報告とされています(WHO)。
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出典
WHO(世界保健機関)「Dracunculiasis (guinea-worm disease)」ファクトシート / 米国CDC「About Guinea Worm」
内容の確認日:2026-10-18(次回確認予定 2027-04-18)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。