病気の解説
日本住血吸虫症
別名:日本住血吸虫病
受診の目安
国内での流行は終息していますが、中国・フィリピン・インドネシアなどの流行地域で川・湖・池などの淡水に入ったり触れたりしたあとに、次のような症状があるときは、医療機関(感染症内科・消化器内科など)に相談してください。
- 水に触れた数日後に、かゆみのある発疹が出た
- しばらくして、発熱、寒気、せき、筋肉痛などが出てきた
- 腹痛、下痢、便に血が混じる、おなかが張って大きくなってきたなどの症状が続く
受診時は、いつ・どこに・どのくらいの期間滞在し、淡水に触れた可能性があるかを伝えてください。検査は水に触れてから少し時間をおいてから行うほうが正確とされています。症状がなくても、気になる場合は相談してかまいません。症状だけで病名は判断できません。
出典:CDC(米国疾病予防管理センター)、WHO(世界保健機関)、山梨県
基本
概要
日本住血吸虫症は、住血吸虫という寄生虫によって引き起こされる感染症です。感染した人の多くは症状がないことが多いですが、皮膚から寄生虫が侵入する際にかゆみを伴う発疹が現れることがあります。感染は急性型と慢性型に分かれ、急性型では発疹や発熱、筋肉痛などの症状が見られることがあります。慢性型では、感染が長引くことで様々な臓器に影響を及ぼし、腹痛や貧血、頻繁な排尿などの症状が現れることがあります。
主な症状
日本住血吸虫症の症状は、急性型と慢性型で異なります。急性型では、感染から14~84日後に発疹、発熱、悪寒、せき、筋肉痛、疲労感、吐き気、腹痛などが現れることがあります。また、リンパ節が腫れることもあります。慢性型では、感染が続くことで腹部の不快感や痛み、貧血、血尿、頻繁な排尿などの症状が見られることがあります。特に、腸や肝臓、膀胱が感染されると、それぞれに応じた症状が現れます。
検査と診断
診断
日本住血吸虫症の診断は、便や尿のサンプルを検査して虫卵の有無を調べることで行います。感染の初期や急性型の症状がある場合は、便や尿から虫卵が見つからないこともあります。その場合、腸や膀胱の組織を採取して顕微鏡で調べることがあります。また、血液検査を行うこともありますが、感染の重症度や期間を示すものではありません。
治療
治療
日本住血吸虫症の治療には、プラジカンテルという抗寄生虫薬が用いられます。この薬は、感染している住血吸虫の種類に応じて、1日2~3回服用します。治療後、1~2カ月後に再度便や尿の検査を行い、治療が成功したかどうかを確認します。急性型の症状が重度の場合は、ステロイドが役立つことがあります。
経過と生活
予防
日本住血吸虫症を予防するためには、感染が知られている地域での水泳や水中歩行を避けることが重要です。また、排尿や排便には仮設トイレや便器を使用し、淡水は煮沸するか塩素処理を行うと良いでしょう。汚染された水に誤って触れた場合は、皮膚に寄生虫が侵入する前に体をしっかり拭くことが推奨されます。
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出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:CDC About Schistosomiasis / WHO Schistosomiasis fact sheet / 山梨県教育委員会 資料展示「地方病をのりこえて」(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。