病気の解説
粘液腫
受診の目安
粘液腫が気になる・症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、がん治療科(腫瘍内科・外科)を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。
基本
概要
粘液腫は心臓の中にできる良性の腫瘍で、粘液のようなゼリー状の見た目をしています。心臓の中で大きくなると血流を妨げたり、腫瘍の一部が飛んで別の場所の血管をふさぐ可能性があるため、診断されると基本的には手術で取り除くことが多いとされています。性別では女性に多いと報告され、心臓腫瘍全体としてはまれですが、重い症状を引き起こすことがあります。診断には主に画像検査(特に心エコー検査)が使われ、必要に応じて他の検査が行われます。手術で摘出されると根治が期待され、術後も経過観察が行われます。
主な症状
粘液腫の症状は腫瘍の大きさや場所で異なります。心臓の中で弁をふさぐと息切れやめまい、立ちくらみ、失神が起きることがあります。体の姿勢によって症状が変わることが特徴です。腫瘍が大きいと一時的に心臓からの血液の送り出しが難しくなることもあります。右心房の粘液腫では下肢のむくみや腹水、肝腫大など右心不全に近い症状が出ることがあります。腫瘍から炎症を起こす物質が出ることで発熱や全身のだるさ、食欲不振、体重減少といった全身症状が現れることもあります。
原因
粘液腫がなぜ発生するかはまだはっきりしていません。多くは偶発的に生じると考えられ、日常生活の習慣や遺伝的要因の明確な関連は知られていません。ごく一部(約5~10%)の方には家族内発生がみられ、カーニー症候群と呼ばれる遺伝性の病気の一部として発生することがあります。
病態
心臓粘液腫は心臓の内部にできる良性の腫瘍です。腫瘍が成長すると、心臓の血流を妨げたり、腫瘍片が血流に乗って別の部位の血管をふさぐ塞栓を起こすことがあります。特に左心房の腫瘍は僧帽弁の開口部を挟み血流を妨げやすく、体位によって症状が変わることが特徴です。
検査と診断
診断
診断には画像検査が用いられます。特に心エコー検査で腫瘍の大きさや形、付着部位、動き方を詳しく見ることが多いです。必要に応じて経食道心エコー、胸部X線、心電図、胸部CT、心臓MRIなども行われ、MRIは腫瘍の性質を見分けるのに役立つことがあります。心エコーで確認できればほぼ診断がつきますが、血栓と似ている場合は手術で摘出し病理検査を行うことがあります。
治療
治療
治療の基本は腫瘍を取り除く手術です。良性の腫瘍ですが、放置すると合併症のリスクがあるため、診断後はできるだけ早い時期に手術が行われることが多いです。手術は全身麻酔下で胸を開き、人工心肺装置を使って心臓を止めた状態で腫瘍を切除します。腫瘍を完全に摘出できれば根治が期待され、塞栓症や突然死のリスクを減らすとされています。術後は心エコー検査などで経過を観察します。再発は稀ですが、家族性の場合は再発の可能性があるため長期観察が必要です。
経過と生活
予防
現時点で効果的な予防法は確立されていません。日頃の定期健診で異常が指摘された場合には放置せず、心雑音や息切れ、原因不明の発熱、塞栓症状などが続く場合は早めに受診することが大切です。遺伝性の場合は遺伝カウンセリングや若い頃からの定期検査が提案されることがあります。
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出典
参考: 「心臓粘液腫」を発症した人に起こる症状をご存じですか?【医師監修】 | メディカルドック(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。