病気の解説

結核性髄膜炎

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緊急性の高い症状

髄膜炎は急に重くなることがあり、発熱・強い頭痛・首の硬さ・吐き気や嘔吐がある場合はすぐに医療機関を受診することが勧められています(MedlinePlus)。結核性髄膜炎は命に関わる病気とされ、治療しなければ意識がなくなる(昏睡)ことがあります(MSDマニュアル家庭版)。次のような場合は、ためらわずに119番通報するか、すぐに救急外来を受診してください。

  • 熱があり、頭痛が強い、首が硬くて前に曲げにくい
  • つじつまの合わないことを言う、呼びかけへの反応が鈍い、強い眠気がある
  • 急に物が二重に見える、顔がゆがむ、手足に力が入らない

出典:MedlinePlus「Meningitis」、MSDマニュアル家庭版「結核(TB)」「亜急性および慢性髄膜炎」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 発熱や頭痛が何日も続き、だんだん悪くなっていくとき
  • 頭痛に加えて、吐き気、首や背中の痛み、ぼんやりする感じがあるとき
  • 結核と診断されたことがある人、身近に結核の人がいた人、免疫を抑える薬を使っている人が、こうした症状に気づいたとき

相談先は内科(脳神経内科など)、子どもは小児科です。結核性髄膜炎は数日から数週間かけて少しずつ症状が強まることが多く(MSDマニュアル家庭版)、はじめはかぜなどと区別がつきにくいことがあります。症状だけで病名を判断することはできず、髄液の検査などで確かめる必要があります(MSDマニュアル家庭版)。

基本

結核性髄膜炎とは

結核性髄膜炎は、結核菌が脳や脊髄を包む膜(髄膜)に感染して炎症を起こす病気です(MSDマニュアル家庭版)。長引くタイプの髄膜炎の原因として重要なものの一つで、初めて結核菌に感染したときに起こることも、体の中に潜んでいた菌が後になって活動を始めて起こることもあります(MSDマニュアル家庭版)。

日本でも結核は過去の病気ではなく、毎年およそ1万人が新たに結核と診断されています(厚生労働省)。

主な症状

症状は急に出ることも、ゆっくり出ることもあり、多くは数日から数週間で悪化していきます(MSDマニュアル家庭版)。

  • 発熱、続く頭痛、吐き気(MSDマニュアル家庭版)
  • 首が硬くなる、背中の痛み(MSDマニュアル家庭版)
  • ぼんやりする、混乱する、強い眠気(MSDマニュアル家庭版)
  • 物が二重に見える、顔の筋肉のまひ、耳の聞こえが悪くなる、歩きにくい、手足の力が入りにくい・しびれる(MSDマニュアル家庭版)

脳の圧が高くなったり、脳の血管に炎症が及んで脳卒中を起こしたりすることもあります(MSDマニュアル家庭版)。

原因・なりやすい要因

原因は結核菌です。結核は主に、肺やのどに結核がある人の咳やくしゃみなどで空気中に出た菌を吸い込むことで感染します(MSDマニュアル家庭版)。

  • 高齢の人や、病気や薬によって免疫の働きが弱っている人に起こりやすいとされます(MSDマニュアル家庭版)。
  • HIV感染症がある人や、関節リウマチなどの治療に使われる一部の免疫を抑える薬を使っている人では、潜んでいた菌が活動を始めることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 子どもは結核にかかっても症状が目立ちにくく、全身に広がる重い結核になりやすいとされます(厚生労働省)。

検査と診断

診断

頭部のCTやMRIを行ったうえで、腰に細い針を刺して髄液をとる検査(腰椎穿刺)を行い、髄液を詳しく調べます(MSDマニュアル家庭版)。髄液の中の結核菌は見つけにくく、培養の結果が出るまで数週間かかるため、菌の遺伝子を調べる検査(PCR法など)が使われます。胸部X線やCTで、肺の結核の有無を確かめることもあります。菌が見つかりにくいため、髄液の検査をくり返すこともあります(MSDマニュアル家庭版)。

治療

治療

  • 抗結核薬:結核性髄膜炎が疑われた時点で、確定を待たずに結核に効く薬による治療を始めます(MSDマニュアル家庭版)。結核の治療は複数の薬を組み合わせて長い期間続けます(MSDマニュアル家庭版)。
  • 炎症を抑える薬:炎症が強い場合には、副腎皮質ステロイドが使われることがあります(MSDマニュアル家庭版)。

早く治療を始めることが、命を守り脳へのダメージを減らすために大切だとされています(MSDマニュアル家庭版)。

経過と生活

予防

日本では、1歳までにBCGワクチンを接種することが勧められています。BCGには、乳幼児の結核の発病や、髄膜炎などの重い結核を減らす効果が報告されています(厚生労働省)(MSDマニュアル家庭版)。

経過

経過は、治療を始めた時期や体の免疫の状態によって異なります(MSDマニュアル家庭版)。視力・聴力・顔の筋肉の働き・体のバランスなどに障害が残ることもあるため(MSDマニュアル家庭版)、早く見つけて治療することが重要です。

脳神経内科で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

MSDマニュアル家庭版「結核(TB)」 / MSDマニュアル家庭版「亜急性および慢性髄膜炎」 / 厚生労働省「結核(BCGワクチン)」 / MedlinePlus「Meningitis」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。