病気の解説
脳ヘルニア
緊急性の高い症状
- だんだん強くなり、治まらない頭痛
- くり返し吐く
- 左右の瞳(黒目)の大きさが違う
- ひどい眠気、呼びかけても起きない、意識を失う
- けいれん、手足の力が入らない・しびれ、ろれつが回らない
- 混乱している、人や場所がわからない、落ち着きがない
- 子どもでは、泣き止まない、母乳やミルク・食事を受けつけない
頭のけがの後にこれらがあるときは、119番で救急車を呼ぶか、すぐに救急外来を受診してください。
出典:米国疾病予防管理センター(CDC)、米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
脳ヘルニアは、頭のけがや脳の病気で頭の中の圧が高まり、脳が押し出される命に関わる状態です。自宅で様子を見る病気ではありません。
- 頭を強く打った後(特に24時間以内)に、下の緊急欄のような症状が出たら、ためらわず救急を受診してください。
- 脳の病気で治療中・経過観察中の方は、頭痛が強くなる、吐き気や嘔吐、眠気が強くなる、ものが二重に見えるなど、いつもと違う症状があれば、すぐに担当医に連絡してください。
これらの症状はほかの病気でも起こり、症状だけで病名は判断できません。原因を調べるには脳神経外科などでの画像検査が必要です。
出典:米国疾病予防管理センター(CDC)、米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)
基本
概要
脳ヘルニアは、脳の一部が本来いるべき場所から押し出される状態です。症状は、原因となった病気の影響や脳の圧迫される部位によってさまざまです。呼吸パターンの異常や意識障害、眼の異常、嘔吐や頭痛などが現れることがあります。放置すると麻痺や心臓・呼吸の機能が危なくなることがあります。
主な症状
脳ヘルニアでは、呼吸パターンの異常や意識状態の変化、眼の動きの異常や瞳孔の変化がみられることがあります。昏睡状態や吐き気、頭痛、眠気の増加といったこともあるとされています。これらは脳の圧力が高まっているサインとして現れることがあります。
原因
この資料には、脳ヘルニアの原因となる具体的な病名は挙げられていませんが、頭蓋内圧の上昇が関与することが示されています。圧力の上昇が疑われる場合には検査が行われます。
病態
脳内の圧力が高くなると、脳の一部が別の場所へ押し出される状態を生じることがあります。治療では頭蓋内圧を下げることが目的となることが多いです。
検査と診断
検査
頭蓋内圧の上昇が疑われる場合、CTやMRI検査を行い、腫れ・出血・構造異常・腫瘍などの原因を確認します。検査結果によっては脳室に装置を挿入して圧力を下げる治療が検討されることがあります。
診断
脳ヘルニアは緊急事態であり、観察と神経学的診察により意識障害の有無を判断します。必要に応じてCTや MRI検査で診断を確定します。
治療
治療
治療の第一段階として、呼吸を整えること、原因の治療、頭蓋内圧を下げる処置が挙げられています。覚醒レベルの急変がある場合は、原因の特定を待たずに治療が行われることがあります。
使われる薬
頭蓋内圧を下げる目的で利尿薬が用いられることがあり、過換気や鎮静薬の投与、必要に応じて血圧を下げる薬剤が使われることがあります。
手術・処置
頭蓋内圧を下げるために、頭の部分を挙げる姿勢や過換気、鎮静・筋弛緩薬の使用、時には脳室へ装置を挿入する処置が行われます。
経過と生活
合併症
適切な治療が行われないと、麻痺や心拍の乱れ、呼吸困難などの重大な結果を招く可能性があります。呼吸が止まることや心停止につながることもあると説明されています。
脳神経内科で扱うほかの病気
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:CDC: Signs and Symptoms of Traumatic Brain Injury (danger signs) / NINDS: Traumatic Brain Injury (TBI)(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。