虚血性心疾患のリスクファクターでないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
虚血性心疾患のリスクファクターには、喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常症(特に高LDLコレステロール血症)、肥満、メタボリックシンドローム、加齢、男性、家族歴などが挙げられます。一方、高身体活動(定期的な運動)は、これらリスクファクターを改善し、心血管疾患の予防に寄与する保護因子であり、リスクファクターではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 喫煙は血管内皮を損傷し、動脈硬化を促進するため、虚血性心疾患の主要なリスクファクターです。正しくは:喫煙は虚血性心疾患のリスクファクターである。選びやすい理由:一般的な生活習慣病のリスク因子としてよく知られているため、選択肢として違和感がない。混同注意:健康に良いとされる因子と混同する可能性は低いが、その影響の大きさを過小評価する可能性がある。
- 2. 高血圧は血管に持続的な負荷をかけ、動脈硬化を進行させるため、虚血性心疾患の重要なリスクファクターです。正しくは:高血圧は虚血性心疾患のリスクファクターである。選びやすい理由:生活習慣病の代表例であり、心臓病との関連性が強いことは広く知られている。混同注意:他の心血管疾患のリスク因子と共通しているため、特定の疾患のリスク因子としての認識が薄れる可能性。
- 3. 糖尿病は高血糖により血管が損傷されやすく、動脈硬化を加速させるため、虚血性心疾患の強力なリスクファクターです。正しくは:糖尿病は虚血性心疾患のリスクファクターである。選びやすい理由:糖尿病が様々な合併症を引き起こすことは有名であり、心臓病もその一つであると認識されやすい。混同注意:微小血管合併症と大血管合併症の違いを理解していないと、その影響の大きさを誤解する可能性。
- 4. 正解。高身体活動、つまり定期的な運動は心肺機能を強化し、血圧や脂質プロファイルを改善し、肥満を予防するなど、虚血性心疾患のリスクを低減する保護因子です。したがって、リスクファクターではありません。選びやすい理由:他の選択肢が全て疾患や不健康な習慣であるため、これだけが健康的な習慣であることに気づきやすい。混同注意:過度の運動や不適切な運動が一時的に心臓に負担をかけるケースと混同する可能性は低い。また、身体活動が『低い』ことがリスク因子である点とは異なる概念だが、逆の意味として捉えやすい。
- 5. 脂質異常症(高コレステロール血症など)は血管壁へのコレステロール沈着を促進し、動脈硬化の直接的な原因となるため、虚血性心疾患の非常に重要なリスクファクターです。正しくは:脂質異常症は虚血性心疾患のリスクファクターである。選びやすい理由:生活習慣病の中でも特に動脈硬化との関連が強く、心臓病の原因として広く認知されている。混同注意:善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)の役割の違いを理解していないと、誤った判断をする可能性。
国試ポイント
この問題は、虚血性心疾患の主要なリスクファクターと、その予防に役立つ保護因子を区別できるかを問うものです。基本的な生活習慣病と心臓病の関連性についての知識が求められます。特に「〜でないのはどれか」という否定形の問題文に注意し、各選択肢の意義を正確に判断する必要があります。
混同注意
『身体活動が少ないこと(運動不足)』が虚血性心疾患のリスクファクターである点と、『高身体活動』が保護因子である点を混同する可能性がある。しかし、問われているのは『高身体活動』であり、これは明らかにリスクを低減する因子である。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、主要な生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)が心血管疾患のリスクを高めることをまず確認する。次に、健康的な生活習慣(運動、禁煙、適切な食生活)がリスクを低減する保護因子であることを確認する。
関連知識
動脈硬化のメカニズム、生活習慣病と心血管疾患の関連性、心臓リハビリテーションの重要性。