C5完全麻痺の脊髄損傷患者の日常生活動作(ADL)について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は3番
解説
C5完全麻痺では三角筋や上腕二頭筋が機能するため肘の屈曲は可能であるが、手関節や手指の機能がないため把持動作ができず、上肢による支持性も不十分である。そのため、車椅子からベッドなどの移乗動作には他者の介助が必要となる。
選択肢ごとの解説
- 1. C5完全麻痺では下肢の完全麻痺および体幹の支持性欠如がみられるため、歩行器を用いた歩行移動を行うことは機能的に不可能である。
- 2. 自助具なしでの食事動作は困難であり、C5レベルではスプーンホルダーなどの自助具を用いる必要がある。
- 3. 正解。C5完全麻痺では三角筋や上腕二頭筋が機能するため肘の屈曲は可能であるが、手関節や手指の機能がないため把持動作ができず、上肢による支持性も不十分である。そのため、車椅子からベッドなどの移乗動作には他者の介助が必要となる。
- 4. 車椅子の平地駆動が完全に自立するのは、主に上肢の筋群が十分に機能するC6完全麻痺レベル以降であり、上腕三頭筋が麻痺するC5完全麻痺では自立が困難である。
国試ポイント
脊髄損傷の損傷レベルごとの残存機能とADL到達目標の対応関係(C5とC6の違いなど)は国家試験で非常に重要である。
覚え方
C5=肘は曲がるが手がないので移乗は介助
対になる知識
C6完全麻痺:手関節背屈(橈側手根伸筋)が可能となり、車椅子駆動や一部の移乗・食事が自立する。C5完全麻痺:肘屈曲は可能だが手・指機能がなく移乗や更衣に介助を要する。
関連知識
脊髄損傷の高位診断および重症度評価にはアメリカ脊髄損傷協会(ASIA)の神経学的分類基準が用いられ、ミオトーム(運動)とデルマトーム(感覚)の詳細な評価が行われる。これにより患者の残存機能を正確に把握し、日常生活動作の予測を立てることができる。