第6頚髄完全損傷の患者が、残存する機能を活かして自立を目指すADL上の目標として適切なのはどれか。
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正解は4番
解説
第6頚髄完全損傷(C6完全麻痺)では、三角筋、上腕二頭筋、腕橈骨筋および橈側手根伸筋が機能するため、ハンドリム駆動用の突起付き車椅子などを用いて平地での自立した車椅子駆動が可能となる。これが現実的なADL目標の一つである。
選択肢ごとの解説
- 1. C6完全麻痺では下肢の完全な麻痺が存在するため、実用的な立位保持や歩行の自立は極めて困難であり、移動の基本は車椅子となる。
- 2. C6完全麻痺では上肢の筋力が一部残存するものの、上腕三頭筋が麻痺しているため上肢で全体重を支えるような坂道での車椅子駆動は困難を伴う。
- 3. 横隔膜を支配する横隔神経はC3〜C5から起こるため、C6完全損傷では自発呼吸が可能であり、人工呼吸器からの離脱はより高位(C4以上)の受傷者における課題である。
- 4. 正解。第6頚髄完全損傷(C6完全麻痺)では、三角筋、上腕二頭筋、腕橈骨筋および橈側手根伸筋が機能するため、ハンドリム駆動用の突起付き車椅子などを用いて平地での自立した車椅子駆動が可能となる。これが現実的なADL目標の一つである。
国試ポイント
各頸髄損傷レベル(C5、C6、C7)における残存筋と可能なADLの限界を問う問題が頻出である。
覚え方
C5は肘を曲げ(二頭筋)、C6は車椅子を漕ぎ(平地駆動)、C7は肘を伸ばす(三頭筋)。
対になる知識
第6頚髄完全損傷(C6)では上腕二頭筋や潯側手根伸筋が残存して車椅子の平地駆動が可能となるのに対し、上腕三頭筋や手指屈筋群が完全に麻痺しているため手動車椅子での長距離坂道駆動や自立した移乗には限界がある。さらに上位のC5完全麻痺との残存機能の差異を対比して覚えることが重要である。
関連知識
第6頚髄完全損傷においては、手関節背屈に伴う手指の受動的屈曲作用であるテノデーシス・アクション(テノデシス効果)を最大限に活用することで、特殊な自助具を用いた食事動作や軽度な更衣動作の自立が期待できる。患者の残存機能を正確に評価し、代償手段を習得させることが作業療法の重要な役割である。