次の文で示す症例で障害筋への局所治療穴として最も適切なのはどれか。「53歳の男性。最近、長時間歩くと、足がつる。今朝は、ウォーキング中に母指が屈曲する筋けいれんとともに下腿後面の深部に仏痛が生じたが、しばらく休むと軽快した。」
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
症例は腓腹筋およびヒラメ筋といった下腿三頭筋の痙攣を示唆しており、局所治療穴としては腓腹筋外側頭の付着部付近に位置し、腓腹筋と密接に関連する飛揚(膀胱経の絡穴)が最も適切である。飛揚は足関節の運動や下腿の痛みに効果的な経穴として知られている。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。飛揚は足の太陽膀胱経の絡穴であり、腓腹筋外側頭の付着部付近に位置する。下腿後面の痙攣や疼痛に効果的で、症例の下腿後面の深部の疼痛と筋けいれんに対応するため、最も適切な局所治療穴である。
- 2. 膝関は足の少陽胆経の経穴で、膝関節の外側、腓骨頭の前下方に位置する。主に膝関節の痛みや運動制限に用いられるが、下腿後面の筋けいれんに対する局所治療穴としては適切ではない。 正しくは:膝関節周囲の痛みや腫れに用いる。
- 3. 合陽は足の太陽膀胱経の経穴で、委中の下方、腓腹筋の中央に位置する。下腿後面の痛みや痙攣に用いられることはあるが、飛揚よりも深部の腓腹筋外側頭へのアプローチという点では飛揚が優位である。また、絡穴である飛揚の方が治療効果が高い場合が多い。 正しくは:下腿後面の一般的な痛みや疲労に用いる。
- 4. 外丘は足の少陽胆経の郄穴で、腓骨の前縁、外踝から上7寸に位置する。主に足関節の外側の痛みや下腿外側の症状、胆経の病症に用いられる。下腿後面の深部の筋けいれんに対する局所治療穴としては適切ではない。 正しくは:下腿外側の痛みや足関節の捻挫などに用いる。
国試ポイント
下腿の痙攣(こむら返り)に対する局所治療穴として、腓腹筋やヒラメ筋に関連する経穴の選択が重要であることを覚える。
混同注意
症状の原因となる筋肉と経穴の位置関係、およびその経穴の主治を正確に理解する必要がある。単に下腿の痛みという広範な症状でなく、「母指が屈曲する筋けいれんとともに下腿後面の深部に仏痛」という具体的な症状から、下腿三頭筋の関与を特定することが重要。
次に同じ論点が出たら
下腿の痙攣症状が出た場合、どの筋肉が関与しているかを特定し、その筋肉に最も近い、または関連性の高い経穴を選択する。
覚え方
下腿の痙攣症状が出た場合、どの筋肉が関与しているかを特定し、その筋肉に最も近い、または関連性の高い経穴を選択する。
対になる知識
症状の原因となる筋肉と経穴の位置関係、およびその経穴の主治を正確に理解する必要がある。単に下腿の痛みという広範な症状でなく、「母指が屈曲する筋けいれんとともに下腿後面の深部に仏痛」という具体的な症状から、下腿三頭筋の関与を特定することが重要。
関連知識
足の太陰脾経の公孫や足の少陰腎経の太谿など、下腿や足の痙攣に効果的な遠隔治療穴も併せて覚える。また、下腿三頭筋のストレッチやマッサージなどのセルフケア指導も関連知識として重要。