詐病が疑われる腰痛患者に対して、坐位で膝を他動的に伸展させるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
フリップ徴候は、座位で膝関節を伸展させると殿部に負担がかかることを患者が無意識に避けようとして、体幹を後傾させたり股関節を屈曲させたりする反応を観察する。これは、痛みがあるにもかかわらずそれを隠そうとする詐病の可能性を示唆する非器質的徴候である。
選択肢ごとの解説
- 1. ケンプ徴候は、坐位で体幹を側方へ傾斜させながら後方へ反らせ、さらに患側を回旋させることで神経根症状の誘発を確認する検査であり、神経根圧迫の有無を評価する器質的徴候であるため誤り。 正しくは:ケンプ徴候は坐位で体幹を側方に傾斜させながら後方へ反らせ、さらに患側を回旋させることで神経根症状の誘発を確認する検査である。
- 2. サギング徴候(posterior sag sign)は、膝関節を90度屈曲した状態で患者を仰臥位に置き、脛骨が重力によって後方に落ち込む様子を観察するもので、後十字靭帯損傷の評価に用いられるため誤り。腰痛とは直接関連がない。 正しくは:サギング徴候は後十字靭帯損傷の有無を評価する検査である。
- 3. 正解。フリップ徴候は、坐位で膝関節を他動的に伸展させる際に、患者が痛みを訴えるものの、殿部にかかる負担を無意識的に避けようとして体幹を後傾させたり、股関節を屈曲させたりする反応を観察する。これは、詐病を疑う非器質的徴候の一つであり、問題文の状況に合致するため正解。
- 4. ブラガードテストは、ラセーグ徴候が陽性であった場合に、さらに足関節を背屈させることで神経根刺激症状の増強を確認する検査であり、坐骨神経痛などの神経根症状の有無を評価する器質的徴候であるため誤り。 正しくは:ブラガードテストは坐骨神経痛などの神経根症状の有無を評価する検査である。
国試ポイント
腰痛の非器質的徴候(詐病を疑う際の身体所見)を問う問題であり、特に「フリップ徴候」の具体的な検査方法とその意義を理解しておく必要がある。
混同注意
詐病を疑う所見は複数存在し、それぞれ検査手技と陽性所見が異なるため、正確な鑑別が求められる。特に、疼痛誘発テストと詐病を疑うテストの区別は重要。
次に同じ論点が出たら
詐病を疑う腰痛患者に関する問題が出題された場合、非器質的徴候を評価するテストの名称とその内容、陽性所見を正確に覚えているかで判断する。
覚え方
詐病を疑う腰痛患者に関する問題が出題された場合、非器質的徴候を評価するテストの名称とその内容、陽性所見を正確に覚えているかで判断する。
対になる知識
詐病を疑う所見は複数存在し、それぞれ検査手技と陽性所見が異なるため、正確な鑑別が求められる。特に、疼痛誘発テストと詐病を疑うテストの区別は重要。
関連知識
腰痛の器質的疾患の診断に必要な画像検査(X線、MRI)や、神経学的検査所見(SLRテスト、FNSテスト、腱反射、感覚・運動障害)と合わせて、非器質的徴候の評価も臨床推論に役立つ。非器質的徴候には、フリップ徴候の他にワデル徴候(圧痛の広がり、軸圧痛、SLRテストでの非器質的所見、感覚鈍麻のパターン、過度な反応など)がある。