体温調節において、体からの熱放散を促進する機構はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は3番
解説
発汗は視床下部の体温調節中枢の指令により交感神経を介して起こる。汗腺から分泌された水分が体表から蒸発する際、気化熱として体表から大量の熱を奪うため、体からの熱放散が著しく促進される。これは暑熱環境下における主要な体温調節機構である。
選択肢ごとの解説
- 1. これは立毛筋の収縮の説明。本問の熱放散の促進ではなく、寒冷時に交感神経の働きで立毛筋が収縮し、鳥肌を立てることで皮膚表面に空気の層を作って保温し、熱の逃げを防ぐ熱産生・保持の機構である。
- 2. これは骨格筋のふるえの説明。本問の熱放散ではなく、寒冷時に不随意の筋収縮を起こして代謝量を高め、体内の熱産生量を飛躍的に増加させるための生体防御機構である。
- 3. 正解。発汗は視床下部の体温調節中枢の指令により交感神経を介して起こる。汗腺から分泌された水分が体表から蒸発する際、気化熱として体表から大量の熱を奪うため、体からの熱放散が著しく促進される。これは暑熱環境下における主要な体温調節機構である。
- 4. これは皮膚血管の収縮の説明。本問の熱放散の促進ではなく、寒冷刺激によって皮膚の血管を収縮させ、体表へ流れる血液量を減らすことで体外への熱逃散を防ぐ熱保持の機構である。
国試ポイント
暑い環境における放熱機構(皮膚血管拡張・発汗)と、寒い環境における産熱・保温機構(皮膚血管収縮・立毛筋収縮・ふるえ)の区別が頻出である。
覚え方
暑いときは「発汗・血管拡張」(放熱)、寒いときは「ふるえ・立毛筋・血管収縮」(産熱・保温)。
対になる知識
熱放散を促進する機構には皮膚血管の拡張や発汗がある。これに対して、熱放散を抑制し産熱・保温を目的とする機構には皮膚血管の収縮、立毛筋の収縮、および骨格筋のふるえによる不随意の産熱が含まれる。
関連知識
体温調節の中枢は間脳の視床下部に存在する。甲状腺ホルモンやカテコールアミンは代謝を亢進して産熱を増やす。また、体外への熱移動の様式には伝導、対流、輻射(放射)、蒸発の4つが存在し、環境に応じた調節が行われる。