体温調節において、体からの熱放散を促進する反応はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は4番
解説
暑熱環境下や運動時において、視床下部の体温調節中枢が興奮すると、交感神経系を介して汗腺からの分泌活動が活発化する。汗が体表で蒸発する際の気化熱を利用して体内から効率的に熱を奪い、体外へ熱放散を促進させる仕組みである。これは人体の主要な物理的体温調節機序の一つであり、深部体温の過度な上昇を防ぐために極めて重要な生理的反応である。
選択肢ごとの解説
- 1. これは寒冷環境下で体温を保持するための反応。立毛筋の収縮は体表近くに空気の層を作って断熱効果を高め、熱放散を抑制する機序であり、暑熱時には作動しない。
- 2. これは寒冷環境下で熱逃散を防ぐための反応。皮膚血管の収縮は血流量を減少させて体表からの熱の逃げ道を断つ機序であり、熱放散を抑制する働きがある。
- 3. これは寒冷環境下で代謝を高めて体温を上げる反応。骨格筋の不随意的なふるえ運動は熱産生を大きく増加させる機序であり、熱放散を促進するものではない。
- 4. 正解。暑熱環境下や運動時において、視床下部の体温調節中枢が興奮すると、交感神経系を介して汗腺からの分泌活動が活発化する。汗が体表で蒸発する際の気化熱を利用して体内から効率的に熱を奪い、体外へ熱放散を促進させる仕組みである。これは人体の主要な物理的体温調節機序の一つであり、深部体温の過度な上昇を防ぐために極めて重要な生理的反応である。
国試ポイント
産熱機構(骨格筋のふるえ、甲状腺ホルモン・アドレナリン増加、皮膚血管収縮)と放熱機構(発汗、皮膚血管拡張)の区別が問われる。
覚え方
暑いときは「汗をかいて血管を広げる(放熱)」、寒いときは「ふるえて血管を縮める(産熱・保温)。」
対になる知識
生体の体温調節においては、熱を産生・保持する機構と熱を逃がす機構がバランスを保つ。産熱・保温機構には骨格筋のふるえや皮膚血管の収縮、代謝亢進が含まれ、放熱機構には発汗および皮膚血管の拡張が含まれる。
関連知識
体温調節の中枢は間脳の視床下部に存在する。暑熱環境では放熱中枢が優位に働き、発汗や皮膚血管の拡張によって体外への熱放散を促進する。逆に寒冷環境では産熱中枢が優位になり、ふるえなどで体温の低下を防ぐ。