体調管理を目的に来院した患者に脈診をしたところ、軽く軟らかで、力なく浮いている脈がみられたが、この季節には正常な脈と判断した。この季節として適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
問題文にある「軽く軟らかで、力なく浮いている脈」は、中医学において「浮脈(ふみゃく)」の一種であり、特に秋の臓器である肺の生理的特徴である「粛降(しゅくこう)」と関連が深い。秋は気が収斂し、軽く浮き上がるような脈が正常とされるため、この所見は秋の正常脈と判断される。
選択肢ごとの解説
- 1. 春の正常脈は弦脈(げんみゃく)とされ、弦を張ったように張りのある脈である。問題文の「軽く軟らかで、力なく浮いている脈」とは異なる。 正しくは:春の正常脈は弦脈である。
- 2. 夏の正常脈は洪脈(こうみゃく)とされ、大きく盛んで、波打つような脈である。問題文の「軽く軟らかで、力なく浮いている脈」とは異なる。 正しくは:夏の正常脈は洪脈である。
- 3. 正解。秋の正常脈は浮脈(ふみゃく)とされ、軽く触れるだけで感じられ、軟らかく力がないが、全体に収斂する傾向を持つ。これは問題文の「軽く軟らかで、力なく浮いている脈」と一致し、秋の肺の生理的特徴である粛降作用を反映しているため、この季節には正常な脈と判断される。
- 4. 冬の正常脈は沈脈(ちんみゃく)とされ、深く按圧しないと感じられない脈である。問題文の「軽く軟らかで、力なく浮いている脈」とは明らかに異なる。 正しくは:冬の正常脈は沈脈である。
国試ポイント
中医学における季節ごとの正常脈動の特徴(平脈)と、それが示す臓腑の生理的状態を理解すること。
混同注意
季節ごとの正常な脈状と、病的な脈状(虚脈、浮脈が病的に出現する場合など)の区別が混同しやすい。正常脈はあくまで季節の特性を示し、病的な意味合いを含まない。
次に同じ論点が出たら
同様の季節と脈状の組み合わせ問題が出題された場合は、問題文の脈状が五臓のどの生理的特徴と関連が深いかを判断し、その臓腑に対応する季節を選択する。
覚え方
同様の季節と脈状の組み合わせ問題が出題された場合は、問題文の脈状が五臓のどの生理的特徴と関連が深いかを判断し、その臓腑に対応する季節を選択する。
対になる知識
季節ごとの正常な脈状と、病的な脈状(虚脈、浮脈が病的に出現する場合など)の区別が混同しやすい。正常脈はあくまで季節の特性を示し、病的な意味合いを含まない。
関連知識
五行説と五臓六腑、季節、脈の関係。春は弦脈、夏は洪脈、冬は沈脈が正常とされる。それぞれ肝、心、腎の生理状態を反映している。