脳性麻痺について正しいのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
脳性麻痺は、出生前・周産期・出生後早期の非進行性脳損傷に起因する運動および姿勢の障害であり、脳病変は固定性です。そのため、麻痺の重症度と精神発達の程度は必ずしも一致せず、重度の麻痺を持つ人が高い知能を持つこともあれば、軽度の麻痺でも精神発達遅滞を伴うこともあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳性麻痺の原因となる脳病変は非進行性です。一度生じた病変が時間とともに悪化することはありません。症状は成長に伴い変化することがありますが、それは病変自体の進行によるものではありません。 正しくは:脳の非進行性病変に基づく障害である。
- 2. 脳性麻痺の病型で最も多いのは痙直型(約70〜80%)であり、失調型は比較的少ない(約5〜10%)です。 正しくは:病型は痙直型が最も多い。
- 3. 正解。精神発達遅滞の有無や程度と、麻痺の重症度は直接的な相関関係はありません。重度の麻痺があっても知的な遅れがない場合や、軽度の麻痺であっても精神発達遅滞を伴う場合があります。
- 4. ボツリヌス毒素治療は、脳性麻痺による局所的な痙縮(筋肉の過緊張)を緩和するために広く用いられる治療法であり、下肢や上肢の痙縮に対して適応となります。 正しくは:ボツリヌス毒素治療の適応となる。
国試ポイント
脳性麻痺の定義(非進行性病変)、病型ごとの特徴、合併症、主な治療法について理解しておく必要があります。特に、精神発達遅滞との関連性、痙直型が最多であること、ボツリヌス毒素治療の適応は頻出です。
混同注意
脳性麻痺は病変が非進行性である点で、進行性の疾患(例: 脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症など)と区別されます。また、発達性協調運動障害や学習障害とは症状の一部が重なることがありますが、脳性麻痺は運動障害が主たる症状であり、その原因が脳の非進行性損傷である点が異なります。
次に同じ論点が出たら
「進行性病変」というキーワードが出たら誤り、「非進行性病変」であれば正しいと判断します。精神発達遅滞と麻痺の程度に関する記述では、「無関係である」または「相関しない」という記述が正しい選択肢となる可能性が高いです。ボツリヌス毒素治療に関しては、痙縮の緩和に「適応となる」という記述が正しいと判断します。
覚え方
「進行性病変」というキーワードが出たら誤り、「非進行性病変」であれば正しいと判断します。精神発達遅滞と麻痺の程度に関する記述では、「無関係である」または「相関しない」という記述が正しい選択肢となる可能性が高いです。ボツリヌス毒素治療に関しては、痙縮の緩和に「適応となる」という記述が正しいと判断します。
対になる知識
脳性麻痺は病変が非進行性である点で、進行性の疾患(例: 脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症など)と区別されます。また、発達性協調運動障害や学習障害とは症状の一部が重なることがありますが、脳性麻痺は運動障害が主たる症状であり、その原因が脳の非進行性損傷である点が異なります。
関連知識
脳性麻痺の合併症には、知的障害、てんかん、視覚・聴覚障害、構音障害、摂食嚥下障害、整形外科的問題(股関節脱臼、脊柱側弯症など)があります。治療には理学療法、作業療法、言語聴覚療法、装具療法、薬物療法(バクロフェン、ボツリヌス毒素)、外科的治療(選択的脊髄後根切断術、整形外科手術)など多岐にわたります。