上部消化管出血の主な原因となる、胃や十二指腸の粘膜が胃酸によって損傷される疾患はどれか。
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正解は4番
解説
消化性潰瘍は、胃酸やペプシンの攻撃因子と防御因子のバランスが崩れ、胃や十二指腸の粘膜が自己消化されて生じる疾患であり、上部消化管出血(吐血やタール便)の最も一般的な原因の一つである。
選択肢ごとの解説
- 1. 過敏性腸症候群は器質的疾患を伴わない消化管の機能異常であり、出血を伴う消化性潰瘍とは異なる。
- 2. 潰瘍性大腸炎は主として大腸粘膜に炎症や潰瘍をきたす下部消化管の疾患であり、上部消化管出血の原因ではない。
- 3. クローン病は口腔から肛門までの消化管全域に非連続性の病変をきたす疾患であり、上部消化管出血の主な原因とはされない。
- 4. 正解。消化性潰瘍は、胃酸やペプシンの攻撃因子と防御因子のバランスが崩れ、胃や十二指腸の粘膜が自己消化されて生じる疾患であり、上部消化管出血(吐血やタール便)の最も一般的な原因の一つである。
国試ポイント
上部消化管出血(消化性潰瘍、マロリー・ワイス症候群、食道静脈瘤)と下部消化管出血の病態や原因疾患の違いを明確に理解しておくこと。
覚え方
上部=消化性潰瘍・静脈瘤(吐血・タール便) ⇄ 下部=大腸ポリープ・大腸癌(鮮血便)
対になる知識
上部消化管出血の主な原因には、消化性潰瘍のほか、食道静脈瘤やマロリー・ワイス症候群などが挙げられ、吐血やタール便を来す。一方、下部消化管出血の原因には、大腸癌、大腸ポリープ、虚血性大腸炎、痔核などがあり、鮮血便や暗赤色便が特徴となる。
関連知識
胃からの出血は胃酸で変性しコーヒー残渣様吐血やタール便を呈する。 / 免疫学的便潜血検査はヒトヘモグロビンに特異的なため、下部消化管出血のスクリーニングに有用である。 / NSAIDsはプロスタグランジン合成を阻害し、胃粘膜保護作用を低下させることで消化性潰瘍を引き起こす。