75歳の女性。主訴は右胸痛。4週間前に右胸部に水疱が現れた。投薬で水疱は消失したが、胸痛が残っている。夫の介護で抑うつ感があり、過食、倦怠感、足のだるさもある。舌は胖大、厚膩苔、脈は滑を認める。 主訴の誘因として最も考えられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
過労は心身にストレスを与え、自律神経のバランスを乱し、免疫機能の低下を招くことがあります。特に慢性的な疲労は、病原体への抵抗力を弱め、感染症などの発症リスクを高める誘因となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。過労は身体的・精神的ストレスとなり、免疫機能の低下を引き起こし、様々な疾患の誘因となるため、主訴の誘因として最も考えやすい。
- 2. 低栄養も免疫機能低下の原因となるが、過労に比べて即時性や一般的な症状との関連性が低い場合があり、最も考えられる誘因としては過労が優先されることが多い。問題文に低栄養を示唆する具体的な情報がない。 正しくは:適切な栄養摂取は免疫機能を維持するために重要である。
- 3. 運動不足は生活習慣病のリスクを高めるが、直接的な主訴の誘因として過労や感染症などの急性病態と比較すると優先度は低い。免疫機能に影響を与えることもあるが、過労ほど直接的ではない。 正しくは:適度な運動は免疫機能の維持に寄与する。
- 4. アレルゲン曝露はアレルギー症状の誘因となるが、主訴が何であるか不明なため、アレルギー症状を前提とするこの選択肢を「最も考えられる」とすることは難しい。過労はより多くの種類の主訴に共通する誘因である。 正しくは:アレルゲン曝露はアレルギー性鼻炎や喘息、蕁麻疹などの原因となる。
国試ポイント
疲労、ストレスと免疫機能の関係性を理解し、疾患の誘因としての過労の重要性を覚える。
混同注意
疲労と倦怠感は混同されやすいが、疲労は身体的・精神的な活動による能力低下を指し、倦怠感は身体のだるさや不快感という主観的な感覚を指す。
次に同じ論点が出たら
患者の生活習慣や既往歴、具体的な症状の経過から、身体的・精神的な負荷の有無を詳細に確認し、主訴との因果関係を判断する。
覚え方
患者の生活習慣や既往歴、具体的な症状の経過から、身体的・精神的な負荷の有無を詳細に確認し、主訴との因果関係を判断する。
対になる知識
疲労と倦怠感は混同されやすいが、疲労は身体的・精神的な活動による能力低下を指し、倦怠感は身体のだるさや不快感という主観的な感覚を指す。
関連知識
ストレス反応(視床下部-下垂体-副腎皮質系、交感神経系)、サイトカインの変動、NK細胞活性の低下など、過労が免疫に与える影響を関連付けて理解する。