病気の解説
ニューモシスチス肺炎
別名:PC肺炎、カリニ肺炎、ニューモシスチス病、ニューモシスティス肺炎
受診の目安
- ステロイドや免疫を抑える薬、抗がん剤による治療を受けている人、臓器や骨髄(造血幹細胞)の移植を受けた人、HIVに感染している人などが、発熱・せき・息苦しさを感じたとき(CDC)(MedlinePlus)
- こうした症状が数日から数週間かけて少しずつ強くなってきたとき(CDC)(MedlinePlus)
ふだん治療を受けている主治医か、呼吸器内科に早めに相談してください。命に関わることがある病気のため、早く医療機関にかかることが大切とされています(MedlinePlus)。発熱やせきは多くの呼吸器の病気に共通する症状で、症状だけでこの病気かどうかを判断することはできません。痰などを調べる検査で確かめます(CDC)。
基本
ニューモシスチス肺炎とは
ニューモシスチス肺炎は、ニューモシスチス・イロベチイというカビ(真菌)の一種によって起こる肺の感染症です(CDC)。この菌は世界中にあり、多くの人は子どものうちに一度は触れているとされます(MedlinePlus)。健康な人が重い病気になることはまれで、主に免疫の働きが弱っている人にみられる、重い肺炎です(CDC)(MedlinePlus)。治療をしなければ亡くなることもあるとされています(CDC)。
主な症状
- 発熱、寒気
- せき
- 息苦しさ、呼吸のしにくさ
- 胸の痛み
- だるさ
これらの症状は、急に出るというより、数日から数週間かけて現れてくることがあります(CDC)(MedlinePlus)。
原因・なりやすい要因
原因の菌は、空気を通して人から人へうつるとされます。症状のない健康な人の肺にすみついていることがあり、その人から免疫の弱った人へうつることもあります(CDC)(MedlinePlus)。
発症しやすいのは、次のように免疫の働きが落ちている人です(CDC)(MedlinePlus)。
- HIVに感染している人
- ステロイド、抗がん剤など、免疫を抑える薬を使っている人
- がん、慢性の肺の病気、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫の病気がある人
- 臓器や骨髄(造血幹細胞)の移植を受けた人
検査と診断
診断
主に、せきと一緒に出る痰など肺からの検体を調べて、菌がいるかどうかを確かめます。必要に応じて、気管支鏡で肺の中を洗った液や、肺の組織の一部を調べることもあります(MedlinePlus)(CDC)。菌の遺伝子を調べる検査や、カビの成分を測る血液検査が診断の助けになることもあります(CDC)。
治療
治療
治療には医師が処方する薬が必要です。カビによる病気ですが、多くのカビの病気とは違い、抗菌薬で治療するのが特徴とされています(CDC)。
- よく使われるのは、トリメトプリムとスルファメトキサゾールを組み合わせた薬(日本では「ST合剤」と呼ばれます)で、飲み薬または点滴で、およそ3週間使います(CDC)(MedlinePlus)。
- この薬では発疹や発熱などの副作用が出ることがあり、使えない人にはほかの薬が用いられます(CDC)。
- 重い場合は入院して治療を受けることがあります(MedlinePlus)。
経過と生活
予防
ワクチンはありません(CDC)(MedlinePlus)。発症のおそれが高い人には、予防のための薬が処方されることがあります。HIVに感染している人、造血幹細胞移植や一部の臓器移植を受けた人、ステロイドを長く多めに使っている人などが対象として検討されます(CDC)。予防のための薬も、自己判断で中止せず主治医の指示に従ってください。
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出典
CDC「About Pneumocystis Pneumonia」 / MedlinePlus「Pneumocystis Infections」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。