病気の解説
全身性エリテマトーデス
別名:エリテマトーデス、ループスエリテマトーデス、ループス・エリテマトーデス、ループス腎炎
受診の目安
全身性エリテマトーデスでは、急に発熱とともに現れることもあれば、数カ月から数年かけて徐々に現れることもあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、リウマチ・膠原病内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
全身性エリテマトーデスは、症状が人によって大きく異なる病気です。急に発熱とともに現れることもあれば、数カ月から数年かけて徐々に現れることもあります。ほとんどの人では皮膚や関節の症状が目立ちますが、どの臓器にも症状が出る可能性があります。再燃と呼ばれる症状の再発があることもあります。
検査と診断
診断
診断には医師の診察と臨床検査が用いられます。症状・身体診察の結果と検査結果を総合して、すべての情報をもとに診断の確定を目指します。全身性エリテマトーデスだけを診断する単独の検査はありません。他の病気を否定する検査を行い、病気の活動性を判断します。抗核抗体や二本鎖DNAに対する抗体などの検査も行われ、補体タンパク質の測定など他の血液検査も診断や活動性判断に役立ちます。流産を繰り返す女性や血栓の問題がある場合には抗リン脂質抗体検査が推奨されることがあります。
治療
治療
治療は、臓器の障害の種類と炎症の活動性によって異なります。軽症では NSAID や抗マラリア薬、場合によってはコルチコステロイドを用いることがあります。中等症以上では NSAID、抗マラリア薬、時にコルチコステロイド、ベリムマブなどが選択されることがあります。重症の場合はコルチコステロイドのほか免疫抑制薬や抗マラリア薬が使われることがあります。ヒドロキシクロロキンは再燃を軽減し死亡リスクを低下させるとされ、全員に使われることがあります。炎症を抑えることが治療の基本です。
使われる薬
長期にわたり高用量のコルチコステロイドを使う場合には副作用のリスクがあるため、アザチオプリン、メトトレキサート、ミコフェノール酸モフェチルなどの薬が追加されることがあります。コルチコステロイドの長期使用は骨粗しょう症の原因になり得るため、必要に応じてカルシウム・ビタミンDの補給が検討されます。
経過と生活
経過・予後
全身性エリテマトーデスは慢性で再発が多く、寛解が数年間続くこともあります。閉経後は再燃が少なくなるとされています。多くの人は診断後10年以上生存する割合が高い地域もありますが、個人差が大きく予後はさまざまです。初期の炎症をうまく抑えられれば長期的には良好な経過が期待されます。一方で心疾患や腎臓病、感染症のリスクは高くなることがあります。
リウマチ・膠原病内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。