病気の解説

バンコマイシン耐性腸球菌感染症

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受診の目安

バンコマイシン耐性腸球菌感染症では、VREが健常者の腸管に感染したり定着したりしても、下痢や腹痛などの症状を必ずしも呈さないことがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、感染症内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。

基本

概要

バンコマイシン耐性腸球菌感染症(VRE)は、腸球菌の一種がバンコマイシンという薬に耐性を持つ状態をさします。日本では、1999年から報告数が増える時期があり、現在は院内での感染対策が重要とされています。vanAやvanB型が血液や腹水などから分離されるケースが「VRE感染症」として問題になる一方、vanC型は健常者の便などから見つかることが多く、院内感染対策の対象にはなりにくいとされています。今後、欧米の状況のようにVREの分離例が増えることが懸念されています。

主な症状

VREが健常者の腸管に感染したり定着したりしても、下痢や腹痛などの症状を必ずしも呈さないことがあります。無症状の保菌者となり長期間排出を続け、周囲に感染を伝えることが報告されています。VREが局所の感染症を起こす場合には、発赤や発熱などの炎症の症状が現れることがあります。ただし、他の細菌の感染が関与している場合はそちらの症状が前面になることもあります。

原因

VREの問題となるのは、vanAやvanB遺伝子をもつ腸球菌です。日本国内ではvanC型は健常者の分離が多く、院内感染対策の対象にはなりにくいとされています。

病態

腸球菌は健常者の回腸や口腔などに常在することがあり、感染症になるのは一部の状況です。VREとして臨床上問題とされるのは、vanAやvanB型の腸球菌です。

リスク因子

院内環境での分離例がある一方、 vanC型は常在菌的な性格が強く、院内感染対策の対象にはなりにくいとされています。感染症法上は全数報告が求められています。

検査と診断

診断

感染症法では、腸球菌の薬剤耐性を含む検査として、VCM(バンコマイシン)耐性を示すMIC値が基準を超える場合の報告が求められています。PCR検査でvanAやvanB遺伝子の特異的な現れを確認することもあります。

治療

治療

定着のみで症状がない場合は抗菌薬の投与は通常行いません。術創感染症や腹膜炎などがある場合は抗菌薬と手技的な治療を組み合わせて対応します。治療薬の選択は感受性試験の結果を踏まえ、症状や基礎疾患を考慮して決定します。予防としては、排菌者からの伝播を防ぐことが重要です。

経過と生活

予防

VREを排菌している患者の介護や処置の際には、便・尿・膿などの処理に留意し、手指や医療器具の汚染を防ぐことが重要とされています。病院では高リスク患者へ伝播を防ぐ対策が含まれます。

経過・予後

日本では全数報告対象の5類感染症として届け出が求められています。診断から届け出まで7日以内の対応が推奨されています。

経過・予後

定着のみでは治療が不要とされる場合がある一方、感染症として扱われる場合には適切な対応が求められます。

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出典

参考: JIHS(旧NIID)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。