病気の解説

寛骨臼形成不全

まず相談する診療科整形外科
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受診の目安

  • 立ち上がるときや歩き始めに、脚の付け根(股関節の前あたり)が痛むとき(日本整形外科学会)(信州大学整形外科)
  • 痛みが続くようになった、夜にも痛む、長く歩いたり立ったりするのがつらくなったとき(日本整形外科学会)
  • 靴下をはく、足の爪を切る、正座をするといった動作がしにくくなったとき(日本整形外科学会)

相談先は整形外科です。脚の付け根の痛みはほかの病気でも起こるため、症状だけで病名を判断することはできません。股関節の形はX線(レントゲン)検査で確かめます(日本整形外科学会)。

基本

寛骨臼形成不全とは

股関節は、太ももの骨の先にある丸い骨頭が、骨盤側のくぼみ(寛骨臼)にはまり込んでできています(信州大学整形外科)。寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全ともいいます)は、このくぼみの「屋根」が浅く、骨頭を十分に覆えていないために股関節が不安定になっている状態です(信州大学整形外科)。体重のかかる部分に負担が集中し、軟骨が少しずつ傷んで、変形性股関節症へ進むことがあります(信州大学整形外科)。日本人の変形性股関節症の原因として多いとされます(信州大学整形外科)(日本整形外科学会)。

なお、乳児期の「発育性股関節形成不全」の後遺症など、子どものころの股関節の病気や発育の問題が、大人になってからの変形性股関節症の背景になることがあります(日本整形外科学会)。

主な症状

軟骨が傷んで変形が進むにつれて、次のような症状が出てくるとされます(日本整形外科学会)(信州大学整形外科)。

  • 脚の付け根の痛み。初めは動き始めの痛みで、進むと続く痛みや夜の痛みになることがあります。
  • 股関節の動く範囲が狭くなる
  • 爪切り、靴下の着脱、正座、和式トイレなどが難しくなる
  • 階段や乗り物の乗り降りで手すりが必要になる

原因・なりやすい要因

骨盤側のくぼみが浅い形であることが根本にあります(信州大学整形外科)。変形性股関節症の患者さんは女性が多く、子どものころの病気や発育の問題が主な原因とされています(日本整形外科学会)。体重が重いと股関節への負担が増えます(信州大学整形外科)。

検査と診断

診断

問診や診察で痛みや関節の動きを確かめ、X線検査で寛骨臼の覆い具合や関節のすき間の状態を調べます。必要に応じてCTやMRIも使われます(日本整形外科学会)。変形性股関節症は、関節のすき間の狭まり方などから、前期・初期・進行期・末期に分けて評価されます(日本整形外科学会)(信州大学整形外科)。

治療

治療

  • 保存療法:股関節への負担を減らすことが基本です。体重が多い場合は減量し、杖などの補助具も検討します。股関節を支えるお尻の筋肉(中殿筋)を鍛えて安定させることもあります。痛みが強いときは痛み止めを使います(信州大学整形外科)(日本整形外科学会)。
  • 骨切り術(関節を残す手術):保存療法で良くならない場合、変形が軽い若い世代から中年の人では、骨盤の骨を切って寛骨臼の向きを変え、骨頭の覆いを深くする手術が検討されます。自分の関節を残しながら、痛みの軽減と変形の進行予防が期待できる一方、入院やリハビリが長くなります(信州大学整形外科)(日本整形外科学会)。
  • 人工股関節置換術:変形が進んだ場合には、傷んだ関節を人工のものに取り替える手術が選ばれます(日本整形外科学会)(信州大学整形外科)。

日常生活の注意・セルフケア

運動や生活の工夫は、医療機関の指示を最優先にしてください。

  • どんな使い方で痛みが強くなるかを観察し、股関節に負担をかけにくい動作を心がけます(日本整形外科学会)。
  • 水中歩行などの水中運動は、関節への負担を抑えた運動として勧められています。運動は痛みを誘うこともあるため、少しずつ始めます(日本整形外科学会)。
  • 痛み止めは、つらいときや負担が避けられないときに使うのが望ましいとされます(日本整形外科学会)。

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出典

日本整形外科学会「変形性股関節症」 / 信州大学整形外科「変形性股関節症 寛骨臼回転骨切り術・人工股関節置換術について」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。