病気の解説

神経痛

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緊急性の高い症状

  • 腰からお尻・脚にかけての痛みやしびれとともに、尿や便が思うように出せない、またはもらしてしまう

脊髄の下端から出る神経の束(馬尾)が圧迫されているおそれがあり、ただちに受診が必要とされています(MSDマニュアル家庭版)。

出典:MSDマニュアル家庭版「坐骨神経痛」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 顔の片側に、短く鋭い痛みが発作のようにくり返し起こるとき(MSDマニュアル家庭版)
  • 帯状疱疹の発疹が治ったあとも、同じ場所の痛みが続くとき(CDC)
  • 腰から脚へ走る痛みに、脚の力の入りにくさやしびれが加わるとき、または痛みが長引くとき(MSDマニュアル家庭版)
  • 市販の痛み止めでは効かない痛みが続き、仕事や生活に差し支えるとき(日本ペインクリニック学会)

相談先は痛む場所や原因によって異なり、脳神経内科、整形外科、皮膚科(帯状疱疹のあと)、痛みを専門に診るペインクリニック(麻酔科)などがあります(日本ペインクリニック学会)。「神経痛」は症状の呼び名で、同じような痛みでも原因はさまざまです。症状だけで原因を決めることはできないため、医療機関で診断を受けてください。

基本

神経痛とは

神経痛は、特定の神経が通る道すじに沿って起こる痛みを指す言葉で、一つの病気の名前ではありません。代表的なものに、顔に起こる三叉神経痛、帯状疱疹のあとに残る帯状疱疹後神経痛、腰から脚に走る坐骨神経痛があります(日本ペインクリニック学会)(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。日本ペインクリニック学会は、天候が悪いときなどに出る神経痛は、すり傷や切り傷の痛みとは種類が異なり、薬や治療法も変わるため、痛みのタイプを見きわめることが大切だとしています(日本ペインクリニック学会)。

主な症状

痛み方は「ビリビリ」「ジンジン」「焼けるよう」などと表現されることが多く、しびれをともなうこともあります(日本ペインクリニック学会)。種類ごとの特徴は次のとおりです。

  • 三叉神経痛:顔の片側、とくに頬やあごに、刃物で刺されるような激しい痛みが一瞬走ります。痛みはふつう数秒、長くても2分ほどで、歯みがき、食事、顔の特定の場所に触れることなどがきっかけになります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 帯状疱疹後神経痛:帯状疱疹の発疹があった場所に、発疹が消えたあとも痛みが残ります。数か月から数年続くこともあります(CDC)。
  • 坐骨神経痛:腰からお尻、太ももの裏側を通って足先へ向かう痛みで、ふつう片側に起こります。しびれやチクチク感、脚の力の入りにくさをともなうことがあります(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。

原因・なりやすい要因

  • 三叉神経痛:脳の近くで血管が神経を圧迫して起こることが多いとされます。まれに腫瘍などが原因のこともあります。高齢者や女性に多いとされます(MSDマニュアル家庭版)。
  • 帯状疱疹後神経痛:帯状疱疹のいちばん多い合併症です。年齢が高いほど起こりやすく、痛みも長引きやすいとされます(CDC)。
  • 坐骨神経痛:椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などで神経の根元が圧迫されることが主な原因ですが、原因がはっきりしない場合もあります(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。

検査と診断

診断

痛みの場所や起こり方、きっかけなどを詳しく聞き取り、診察で判断します(MSDマニュアル家庭版)。三叉神経痛では、血管や腫瘍による神経の圧迫がないかを脳のMRIで確かめることがあります。坐骨神経痛では、必要に応じてMRIやCTなどの画像検査や、神経の働きを調べる検査が行われます(MSDマニュアル家庭版)。受診の際は、痛みが始まった時期やきっかけ、痛みの表現、これまでに効いた薬・効かなかった薬をまとめておくと役立ちます(日本ペインクリニック学会)。

治療

治療

原因と痛みの種類によって治療が変わります。

  • 薬:神経の痛みには、一般的な痛み止めとは別の種類の薬が使われることがあります。三叉神経痛では、通常の鎮痛薬は効きにくく、抗てんかん薬が最初に試されることが多いとされます(MSDマニュアル家庭版)(日本ペインクリニック学会)。
  • 神経ブロック:痛みを伝える神経の働きを一時的に抑える注射で、ペインクリニックで行われます(日本ペインクリニック学会)。
  • 手術など:三叉神経痛で薬が効かない場合、神経を圧迫している血管を離す手術などが検討されます(MSDマニュアル家庭版)。坐骨神経痛は自然に軽くなることも多い一方、筋力低下をともなう場合などには手術が検討されます(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。
  • そのほか:理学療法や運動療法、認知行動療法などが組み合わされることもあります(日本ペインクリニック学会)(MedlinePlus)。

日常生活の注意・セルフケア

治療中は、医療機関の指示を優先してください。

  • 複数の医療機関にかかるときは、お薬手帳を持参し、治療が重ならないよう伝えます(日本ペインクリニック学会)。
  • 坐骨神経痛では、安静は短い期間にとどめるのが一般的です。ふだんからの運動やストレッチ、適正な体重、よい姿勢、正しい物の持ち上げ方が予防に役立つとされます(MSDマニュアル家庭版)。

経過と生活

予防

帯状疱疹後神経痛については、帯状疱疹そのものの重い合併症を防ぐために、ワクチン接種が勧められています(CDC)。対象年齢や種類は医療機関で相談してください。

脳神経内科で扱うほかの病気

出典

日本ペインクリニック学会「ペインクリニックのご紹介」(一般向けパンフレット) / MSDマニュアル家庭版「三叉神経痛」 / MSDマニュアル家庭版「坐骨神経痛」 / CDC「Shingles Symptoms and Complications」 / MedlinePlus「Sciatica」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。