病気の解説

腱鞘炎

別名:狭窄性腱鞘炎

まず相談する診療科整形外科
関係する症状手・指の痛み
この解説の項目7項目

受診の目安

  • 手首の親指側が痛んだり腫れたりして、親指を動かすと強く痛むとき
  • 指の付け根が痛む、腫れる、熱っぽいとき
  • 指を曲げ伸ばしするときに引っかかる、カクンとはねるように動くとき
  • 安静にしても痛みが続く、または指が動かしにくくなってきたとき

相談先は整形外科です。日本整形外科学会は、手首の親指側に関係する病気として親指の付け根の関節の病気(母指CM関節症)も挙げており(日本整形外科学会)、似た場所の痛みでも原因はさまざまです。症状だけで病名を決めることはできません。

基本

腱鞘炎とは

腱は筋肉と骨をつなぐ丈夫なひもで(MedlinePlus)、手や指ではその腱が「腱鞘(けんしょう)」というトンネルの中を通っています。腱鞘炎は、腱と腱鞘がこすれて炎症が起き、腱の滑りが悪くなって痛みや腫れが出る状態です(日本整形外科学会)。代表的なものに、手首の親指側に起こるドケルバン病と、指の付け根に起こり指が引っかかるばね指があります(日本整形外科学会)(MedlinePlus)。

主な症状

  • ドケルバン病:手首の親指側が痛み、腫れます。親指を広げたり動かしたりすると、その部分に強い痛みが走ります(日本整形外科学会)。
  • ばね指:指の付け根に痛み・腫れ・熱っぽさが出ます。朝に強く、日中に手を使ううちに軽くなることもあります。進むと指を曲げ伸ばしするときに引っかかり、ばねのようにはねる動きになり、さらに悪くなると指が動かなくなることもあります(日本整形外科学会)。親指と中指に多く、ほかの指にも起こります(日本整形外科学会)。

一般に、腱の炎症では関節のまわりの痛みや腫れがみられます(MedlinePlus)。

原因・なりやすい要因

手や指の使いすぎで、腱と腱鞘のこすれや負担がくり返されることが主な原因とされます。腱鞘が厚くなったり腱の表面が傷んだりして、さらに滑りが悪くなるという悪循環が起こると考えられています(日本整形外科学会)。同じ動作のくり返しによる負担がきっかけになることが多く、スポーツに関連して起こるものもあります(MedlinePlus)。

  • 妊娠・出産期や更年期の女性に多いとされます(日本整形外科学会)。
  • 手をよく使う仕事やスポーツをする人に多くみられます(日本整形外科学会)。
  • ばね指は、糖尿病、関節リウマチ、透析を受けている人にも起こりやすく、複数の指に出ることがあります(日本整形外科学会)。

検査と診断

診断

腫れや押したときの痛みの場所を確かめます。ドケルバン病では、親指を握り込んで手首を小指側に曲げると痛みが強くなるかをみる検査が行われます。ばね指は、指の付け根の腫れや押したときの痛み、引っかかりの動きがあれば、比較的容易に診断できるとされます(日本整形外科学会)。

治療

治療

  • 安静:まず手や指を休ませ、必要に応じて添え木(シーネ)で固定します(日本整形外科学会)。痛みと腫れを和らげることが治療の第一歩とされます(MedlinePlus)。
  • 薬:痛みや炎症を抑える薬が使われます(日本整形外科学会)(MedlinePlus)。
  • 注射:腱鞘の中にステロイドを注射する方法が効果的とされます。ばね指では多くの場合しばらく症状が良くなりますが、再発することもあります(日本整形外科学会)。
  • 手術:これらで良くならない場合や再発をくり返す場合は、腱鞘を切り開いて腱の通り道を広げる手術が行われます(日本整形外科学会)。

日常生活の注意・セルフケア

治療中は医療機関の指示を最優先にしてください。痛む動作をくり返さないように手を休めることが基本です(日本整形外科学会)。けがをしたばかりで痛みや腫れが強いときは冷やすこと、患部を包む・高くすることなども、炎症の手当てとして挙げられています(MedlinePlus)。

腱鞘炎と関係する症状

症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。

整形外科で扱うほかの病気

出典

日本整形外科学会「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」 / 日本整形外科学会「ばね指(弾発指)」 / MedlinePlus「Tendinitis」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。