病気の解説

鉤虫症

別名:十二指腸虫、鉤虫

まず相談する診療科感染症内科
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受診の目安

  • 熱帯・亜熱帯など衛生環境が十分でない地域に滞在し、裸足で土の上を歩いたあとに、足などにかゆみの強い発疹が出たとき
  • そうした地域から帰ったあと、腹痛・下痢・食欲の低下・体重の減少が続くとき
  • 疲れやすい、息切れがする、顔色が悪いなど、貧血を思わせる状態があるとき
  • 子どもの成長や発達が気になり、虫のいる土に触れた心当たりがあるとき

相談先は感染症内科または内科で、渡航歴があれば必ず伝えてください。症状が出ない人も多く、症状だけでこの病気かどうかを判断することはできません。確かめるには便の検査が必要です(CDC)。

基本

鉤虫症とは

鉤虫症は、鉤虫(こうちゅう)という小さな寄生虫が小腸にすみつき、腸の壁にかみついて血を吸うことで起こる感染症です(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。主にアメリカ鉤虫とズビニ鉤虫の2種類が人に感染します(CDC)。土の中で育った幼虫が皮膚から入り込むことが主な感染のしかたで、温かく湿った土地で衛生設備が整っていない地域に多いとされます(CDC)。

主な症状

感染していても、症状がほとんどない人が少なくありません(CDC)。症状が出る場合は、虫が体の中を移動する段階によって現れ方が変わります(MSDマニュアル家庭版)。

  • 皮膚:幼虫が入り込んだ場所に、赤く盛り上がったかゆい発疹が出ることがあります(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。
  • 肺:幼虫が肺を通過する時期に、発熱やせき、ゼーゼーという呼吸が起こることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • おなか:成虫が腸に住みつくと、みぞおちのあたりの痛み、食欲の低下、下痢、体重の減少がみられることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 貧血:少しずつ血を失うことで鉄が不足し、だるさ、力が入らない、息切れ、動悸、顔色の悪さが出てくることがあります(MSDマニュアル家庭版)。

子どもでは、感染が続くと体や知的な発達が遅れることがあるとされています(CDC)。重い貧血は、子どもでは心臓に負担をかけたり、妊娠中はおなかの赤ちゃんの育ちに影響したりすることがあります(MSDマニュアル家庭版)。

原因・なりやすい要因

感染した人の便に含まれる卵が土の中でかえり、育った幼虫が人の皮膚を通って体に入ります。野外での排便や、人の便を肥料に使うことが、土が汚れる原因になります(CDC)。幼虫は血液に乗って肺へ運ばれ、せきで上がってきたものを飲み込むことで小腸にたどり着きます(MSDマニュアル家庭版)。ズビニ鉤虫は、幼虫を口から取り込んでも感染することがあります(CDC)。

裸足で歩く、土に直接触れる、汚れた土で遊ぶ子ども、といった状況が感染の機会を増やします(CDC)。

検査と診断

診断

便を顕微鏡で調べて、鉤虫の卵が見つかれば感染が確かめられます(CDC)。卵が便に出てくる前の時期には、血液中の好酸球という白血球が増えることがあり、流行地から最近帰った人では手がかりになります。貧血の程度や鉄の量を調べる血液検査も行われます(MSDマニュアル家庭版)。

治療

治療

  • 駆虫薬:虫を体から追い出す飲み薬で治療します。効き目が高いとされます(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。妊娠中は使える薬が限られるため、医師と相談のうえで選ばれます(MSDマニュアル家庭版)。
  • 鉄剤:貧血がある場合は、鉄を補う薬が合わせて使われることがよくあります(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。

経過と生活

予防

流行している地域では、土の上を裸足で歩かず、地面に座るときも肌が直接土に触れないようにすることが勧められます(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。トイレのあとや食べ物を扱う前には石けんで手を洗い、生の野菜や果物は洗う・皮をむく・加熱するといった工夫も役立ちます(CDC)。犬や猫の便がある場所にも注意し、ペットの駆虫も予防につながるとされます(MSDマニュアル家庭版)。

経過

治療しないと、成虫は腸の中で長く生き続けることがあります(MSDマニュアル家庭版)。薬による治療で感染は治ることが多く、貧血も鉄を補うことで改善が期待できます(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。

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出典

CDC「About Hookworm」 / MSDマニュアル家庭版(英語版)「Hookworm Infection」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。