病気の解説
食道静脈瘤
緊急性の高い症状
次のようなときは、ためらわずに119番に連絡してください。
- 血を吐いた(吐血)、便に血が混じる(下血)
- 顔色が明らかに悪い、ぐったりしている
- 意識がない、またはもうろうとしている
出典:亀山市消防本部「ためらわず救急車を呼んでほしい症状」
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
食道静脈瘤は、肝硬変などで肝臓の働きが悪くなると生じることがあり、破れると消化管に出血します。静脈瘤があると言われている方は、主治医(消化器内科など)の指示どおりに通院を続けてください。
症状だけで病名は判断できません。気になるときは医療機関で診察を受けてください。
出典:米国国立糖尿病・消化器・腎疾患研究所(NIDDK)「Symptoms & Causes of Cirrhosis」、亀山市消防本部「ためらわず救急車を呼んでほしい症状」
基本
概要
食道静脈瘤は、食道の静脈が拡張した状態です。主な原因は門脈圧亢進で、肝硬変などが関係します。静脈瘤自体には初期は症状が現れにくく、出血が起きると鮮紅色の吐血がみられ、痛みを伴わないことが多いです。大量の出血ではふらつきや脱力感、発汗が生じ、心拍の増加や血圧の低下などのショック徴候が見られることがあります。診断は内視鏡検査を通じて行われ、出血を止める治療も内視鏡で行われることがあります。治療には輸液・輸血、内視鏡治療(結紮・硬化療法)、薬物療法(オクトレオチドなど)、抗菌薬、門脈大循環短絡術などが挙げられます。
主な症状
食道静脈瘤は普段は自覚症状がないことが多く、出血が始まると鮮紅色の吐血がみられます。出血には痛みが伴わないことがあり、大量に出血した場合にはふらつきや脱力感、発汗などのショックの徴候が現れることがあります。
原因
食道静脈瘤の主要な原因は門脈圧亢進です。門脈の血圧が高くなる状態を指します。特に肝硬変により肝臓の瘢痕化が進むと門脈圧が高まりやすくなります。
検査と診断
診断
診断には内視鏡検査が用いられます。慢性肝疾患、特に肝硬変がある人が吐血を始めた場合には、内視鏡を用いて食道静脈瘤を確認します。必要に応じて内視鏡を使って出血を止める処置を行います。
治療
治療
出血を起こしている場合には、輸液や輸血が行われることがあります。内視鏡では静脈瘤を結紮したり、硬化療法を行うことがあります。薬物としてオクトレオチドを静脈投与することがあります。場合によっては抗菌薬が使われることもあります。出血が止まらない場合には門脈大循環短絡術が検討されることがあります。治療は出血の有無や状況に合わせて行われます。
消化器内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:NIDDK: Symptoms & Causes of Cirrhosis / 亀山市消防本部「ためらわず救急車を呼んでほしい症状(大人)」(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。