病気の解説
黒色真菌症
受診の目安
- 手足や顔など、ふだん出ている部分の皮膚に、赤いブツブツや、かさぶた・うろこのようなものを伴う盛り上がりができ、少しずつ大きくなっているとき(北海道大学皮膚科)(WHO)
- いぼのような、ざらざらした盛り上がりが長く治らないとき(北海道大学皮膚科)(WHO)
- 土いじりや農作業、とげ・すり傷などのあと、その場所の皮膚の変化が続くとき(WHO)(北海道大学皮膚科)
相談先は皮膚科です。痛みやかゆみがほとんどないため放置されやすいとされます(北海道大学皮膚科)(WHO)。見た目だけではほかの皮膚の病気(いぼや皮膚がんなど)と区別できず、皮膚の一部を調べる検査で診断します(WHO)(北海道大学皮膚科)。
基本
黒色真菌症とは
黒色真菌症は、色素をもち黒っぽく見えるカビ(黒色真菌)が、皮膚とその下の組織に感染して起こる、ゆっくり進む慢性の感染症です(北海道大学皮膚科)(WHO)。代表的なものは「クロモブラストミコーシス(クロモミコーシス)」と呼ばれます(北海道大学皮膚科)(WHO)。人から人へうつることはなく、蚊などの虫が運ぶこともありません(WHO)。
主な症状
- 四肢や顔などの露出部、とくに足(下肢)にできやすいとされます(北海道大学皮膚科)(WHO)
- 赤いブツブツから始まり、だんだん大きくなって、うろこ状のものを伴う盛り上がった病変になります。中心が治りかけて輪のように見えることもあります(北海道大学皮膚科)
- 表面がいぼのようにざらざらしたり、カリフラワーのような大きなかたまりになることもあります(北海道大学皮膚科)(WHO)
- 初めは痛みもかゆみもないことが多い一方、進むと痛みやかゆみが出ることがあります(WHO)
- 病変が大きくなると、手足のむくみや動かしにくさが起こったり、細菌の感染が重なってにおいが出たりすることがあります(WHO)
自然には治らず、長く続くのが特徴です(北海道大学皮膚科)。まれに、長い間治療されなかった病変から皮膚がんが生じたり、感染が広がって重くなったりすることがあります(WHO)(北海道大学皮膚科)。
原因・なりやすい要因
原因となる黒色真菌(フォンセカエア属など)は、朽ちた木や植物、土の中などの自然環境にすんでいます(北海道大学皮膚科)(WHO)。小さな切り傷やすり傷、とげなどから皮膚の深い所に入り込んで感染します(北海道大学皮膚科)(WHO)。感染してから症状が出るまで、長い年月がかかると考えられています(北海道大学皮膚科)。
健康な大人にも起こり、農作業など土や植物にふれる仕事をする人に多いとされます(WHO)。世界では主に熱帯・亜熱帯の地域でみられます(WHO)。
検査と診断
診断
病変の表面のうろこ状の部分などを取り、顕微鏡で調べます。この病気に特徴的な、茶色で壁の厚い丸い菌の細胞が見つかると、診断の大きな手がかりになります(北海道大学皮膚科)(WHO)。皮膚の一部を切り取って調べる検査(病理検査)や、菌を育てて種類を調べる検査、遺伝子検査が行われることもあります(北海道大学皮膚科)(WHO)。
治療
治療
- 抗真菌薬の飲み薬:イトラコナゾールやテルビナフィンなどが使われます(WHO)(北海道大学皮膚科)
- 手術:病変が小さい場合は、周りを含めて切り取ることがあります(北海道大学皮膚科)。病変が大きい場合は、まず薬で治療してから手術を行うとされます(WHO)
- 温熱療法・冷凍療法:病変を温めたり、液体窒素で冷やしたりする方法も用いられます(WHO)(北海道大学皮膚科)
治りにくいことも多く、治療が長くかかることがあります(北海道大学皮膚科)(WHO)。薬の飲み方や期間は、医師の指示に従ってください。
経過と生活
経過
早く見つけて治療を始めるほど、良い結果が得やすいとされます(WHO)。病変が広がり手足のむくみを伴うような場合は、治療が長期にわたり、むくみが残ることもあります(WHO)。
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出典
WHO「Chromoblastomycosis」(Fact sheet) / 北海道大学大学院医学研究院 皮膚科学教室「あたらしい皮膚科学 25章 真菌症(クロモブラストミコーシス)」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。