次の文で示す症例で罹患神経に対する治療穴として最も適切なのはどれか。「35歳の女性。妊娠に伴い母指から中指にかけてしびれが出現し、母指と示指で輪を作ろうとすると楕円型になる。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
問題文の症状は、妊娠に伴う手根管症候群を示唆しており、母指から中指にかけてのしびれ、母指と示指で輪を作ると楕円型になる所見(OK徴候陽性)は正中神経の障害を強く示唆します。内関は手関節掌側にあるツボで、正中神経の走行上に位置し、手根管症候群の治療に用いられる代表的な経穴であるため、最も適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 小海は尺骨神経の治療に用いられる経穴であり、問題文の症例(正中神経障害)とは関係がないため誤りです。 正しくは:小海は尺骨神経麻痺(肘部管症候群など)に用いられます。
- 2. 手五里は大腸経の経穴であり、上肢の運動器疾患や局所の疼痛に用いられることはありますが、正中神経の障害に対する特異的な治療穴ではありません。 正しくは:手五里は上肢の外側の痛みや麻痺に用いられることが多いです。
- 3. 天井は三焦経の経穴であり、肩や肘関節の疾患、特に上肢の尺側に位置する神経障害や疼痛に用いられることはありますが、正中神経の障害とは異なるため誤りです。 正しくは:天井は肘関節痛や肩関節周囲炎、尺側神経痛などに用いられます。
- 4. 正解。内関は正中神経の走行上に位置し、手根管症候群による正中神経障害の治療に最も適切な経穴であるため、正しいです。
国試ポイント
手根管症候群の症状、原因、関連する神経(正中神経)、およびその治療に用いられる経穴(内関)を理解すること。
混同注意
手根管症候群と肘部管症候群(尺骨神経麻痺)の鑑別。しびれの部位(手根管症候群は母指から中指の橈側半分、肘部管症候群は小指と環指の尺側半分)で区別します。
次に同じ論点が出たら
「母指から中指にかけてのしびれ」「母指と示指で輪を作ると楕円型になる(OK徴候)」といった正中神経麻痺を示唆する所見があれば、正中神経に関連する経穴(特に内関)を選択します。
覚え方
「母指から中指にかけてのしびれ」「母指と示指で輪を作ると楕円型になる(OK徴候)」といった正中神経麻痺を示唆する所見があれば、正中神経に関連する経穴(特に内関)を選択します。
対になる知識
手根管症候群と肘部管症候群(尺骨神経麻痺)の鑑別。しびれの部位(手根管症候群は母指から中指の橈側半分、肘部管症候群は小指と環指の尺側半分)で区別します。
関連知識
手根管症候群の特有の検査として、ファレンテストやティネルサインがあります。妊娠以外にも、糖尿病、甲状腺機能低下症、透析アミロイドーシスなどが原因となることがあります。内関は心包経の絡穴であり、手根管症候群だけでなく、心窩部痛、悪心、精神疾患などにも用いられます。