顎関節症患者に対して下顎骨の前方移動の作用がある筋を刺激する場合、最も適切なのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
下関(げかん)は顔面神経の支配を受ける咀嚼筋である外側翼突筋、内側翼突筋、咬筋、側頭筋が分布する領域に位置し、特に外側翼突筋に近接しており、この筋の刺激により下顎骨の前方移動が促進されるため、顎関節症患者の下顎前方移動を促す目的で最も適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。下関は、外側翼突筋に近接しており、この筋を刺激することで下顎骨の前方移動が促進されるため、顎関節症患者の下顎前方移動を促す目的で適切である。
- 2. 牽正(けんせい)は顔面神経麻痺の治療に用いられることが多い経穴であり、下顎骨の前方移動作用がある特定の筋への直接的な刺激効果は低い。 正しくは:牽正は主に顔面神経麻痺の治療に用いられる。
- 3. 大迎(だいげい)は下顎角前方、咬筋付着部に位置し、主に咬筋の過緊張や疼痛、顔面神経麻痺の治療に用いられるが、下顎骨の前方移動を直接的に促す作用は少ない。 正しくは:大迎は主に咬筋の過緊張や疼痛、顔面神経麻痺に用いられる。
- 4. 太陽(たいよう)は側頭部、眉梢と外眼角を結ぶ中点後方の陥凹部に位置し、主に頭痛や目の疾患に用いられる経穴であり、下顎骨の前方移動に直接作用する筋とは離れている。 正しくは:太陽は主に頭痛や目の疾患に用いられる。
国試ポイント
顎関節症に対する鍼灸治療において、各経穴がどのような筋群に作用し、その結果どのような下顎運動を促すのかを理解する。
混同注意
顎関節症に対する鍼灸治療において、特定の症状や目的(開口障害、疼痛緩和、可動域改善など)に応じた経穴選択を混同しやすい。特に、顎関節周囲の経穴の解剖学的位置と、それが支配する筋の作用を区別することが重要。
次に同じ論点が出たら
下顎骨の前方移動を促す目的か、閉口運動や側方運動の改善目的か、また疼痛緩和目的かを確認し、それに最も関連の深い筋群に作用する経穴を選択する。
覚え方
下顎骨の前方移動を促す目的か、閉口運動や側方運動の改善目的か、また疼痛緩和目的かを確認し、それに最も関連の深い筋群に作用する経穴を選択する。
対になる知識
顎関節症に対する鍼灸治療において、特定の症状や目的(開口障害、疼痛緩和、可動域改善など)に応じた経穴選択を混同しやすい。特に、顎関節周囲の経穴の解剖学的位置と、それが支配する筋の作用を区別することが重要。
関連知識
顎関節症の病態には咀嚼筋の過緊張や下顎頭の位置異常が含まれる。下顎骨の前方移動に関わる主な筋は外側翼突筋であり、この筋は下関だけでなく、頬車(きょうしゃ)や翳風(えいふう)など周辺の経穴からもアプローチ可能である。また、側頭筋、咬筋、内側翼突筋は閉口運動や側方運動に関与する。