尿所見と病態の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
飢餓状態では、体内の糖質が枯渇するため、脂肪が分解されてエネルギー源として利用されます。この脂肪分解の過程でケトン体が産生され、尿中に排泄されるため、ケトン体陽性となります。これは、体が代替エネルギー代謝に切り替わったことを示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 前立腺肥大症は、尿道の閉塞により排尿困難や頻尿を引き起こしますが、多尿(尿量増加)を直接引き起こす病態ではありません。むしろ残尿により尿路感染や腎後性腎不全を来すことがあります。 正しくは:前立腺肥大→排尿困難、頻尿、残尿感
- 2. 脱水状態では、体液量を維持するために抗利尿ホルモンが分泌され、腎臓での水の再吸収が促進されます。これにより、尿量は減少し、尿中の溶質濃度が上昇するため、尿比重は高くなります。低比重尿はむしろ尿崩症や多飲、腎濃縮力低下でみられます。 正しくは:脱水→高比重
- 3. 甲状腺機能低下症は、基礎代謝の低下を特徴とし、糖代謝にも影響を与えますが、尿糖陽性(高血糖)を直接引き起こす主要な病態ではありません。尿糖陽性は主に糖尿病でみられます。 正しくは:糖陽性→糖尿病
- 4. 正解。飢餓状態では、体内の糖質が枯渇するため、脂肪が分解されてエネルギー源として利用されます。この脂肪分解の過程でケトン体が産生され、尿中に排泄されるため、ケトン体陽性となります。
国試ポイント
尿所見と主な病態との基本的な関連性を理解しているか、特に代謝異常と腎機能の関連が重要。
混同注意
ケトン体陽性となる病態として糖尿病性ケトアシドーシスも重要だが、飢餓とは病態生理が異なる点を区別する必要がある。
次に同じ論点が出たら
尿所見の問題では、各検査項目の生理的意義と、それが異常値を示す病態生理学的機序を理解しているかを問われる。特に、代謝系と腎系の連関に注意して判断する。
覚え方
尿所見の問題では、各検査項目の生理的意義と、それが異常値を示す病態生理学的機序を理解しているかを問われる。特に、代謝系と腎系の連関に注意して判断する。
対になる知識
ケトン体陽性となる病態として糖尿病性ケトアシドーシスも重要だが、飢餓とは病態生理が異なる点を区別する必要がある。
関連知識
尿の比重、pH、タンパク質、糖、潜血などの主要な検査項目と、それぞれが異常値を示す代表的な疾患(例:腎疾患、糖尿病、尿路感染症)を合わせて学習する。