消化管出血について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
胃からの出血が胃酸と混和すると、ヘモグロビンが酸化されてヘマチンとなり、黒褐色に変色するため、コーヒーの飲み残しのような性状の吐物(コーヒー残渣様吐血)を呈します。これは上部消化管出血に特徴的な所見です。
選択肢ごとの解説
- 1. 上部消化管出血でも出血量が多い場合や、腸管の通過時間が速い場合には、下血(鮮血便や暗赤色便)を認めることがあります。特に大量出血では、メレナを伴わずに下血を呈することがあります。 正しくは:上部消化管出血でも出血量が多い場合や腸管の通過時間が速い場合には、下血を認めることがある。
- 2. 正解。胃からの出血は胃酸と接触することでヘモグロビンがヘマチンに変化し、黒褐色を呈するため、コーヒー残渣様吐血となります。
- 3. 非ステロイド性鎮痛解熱薬(NSAIDs)は、胃粘膜障害を引き起こし消化性潰瘍の原因となることが知られています。吐血を伴う腹痛時にNSAIDsを投与すると、出血を増悪させる危険性があるため、原則として禁忌です。 正しくは:吐血を伴う腹痛時には、非ステロイド性鎮痛解熱薬の投与は避ける。
- 4. 免疫学的便潜血検査は、ヒトヘモグロビンに対する抗体を用いた検査であり、動物の血液(獣肉のヘモグロビン)には反応しません。そのため、獣肉の生食による影響を受けずに消化管出血の有無を調べることができます。 正しくは:免疫学的便潜血検査は獣肉の生食で陽性とはならない。
国試ポイント
上部消化管出血と下部消化管出血の臨床症状の違いと、それぞれの原因、検査、治療の基本を理解すること。特に吐血と下血の区別、便潜血検査の意義を把握することが重要です。
混同注意
「吐血」と「喀血」、「上部消化管出血」と「下部消化管出血」の鑑別。
次に同じ論点が出たら
消化管出血の問題が出た場合は、出血部位(上部か下部か)を推定する情報(吐血の有無、便の性状など)に注目し、それぞれの部位で起こりうる原因疾患や特徴的な所見を思い出す。
覚え方
消化管出血の問題が出た場合は、出血部位(上部か下部か)を推定する情報(吐血の有無、便の性状など)に注目し、それぞれの部位で起こりうる原因疾患や特徴的な所見を思い出す。
対になる知識
「吐血」と「喀血」、「上部消化管出血」と「下部消化管出血」の鑑別。
関連知識
メレナ(黒色便)も上部消化管出血を示唆する所見であり、便中の血液が消化酵素や腸内細菌によって変性し、コールタール状になることが特徴です。一方、下部消化管出血では鮮血便をみることが多いです。