42歳の男性。怒りっぽくイライラしがちで、最近は激しい頭痛とめまい、さらに顔面紅潮や目の充血がみられる。東洋医学的に考えられる病証はどれか。
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正解は3番
解説
肝は疏泄を主り、気機を調暢する。怒りやストレス、飲酒過多などが原因で肝気が鬱結し、さらに化火して上炎すると「肝火上炎」となる。肝火が上部に燃え上がるため、頭痛、めまい、顔面紅潮、目の充血、イライラ感などの実熱症状が引き起こされる。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃熱は胃に熱邪が鬱積した病証であり、口臭、歯肉の腫れ、消穀善飢(食ってもすぐに空腹になる)、便秘などがみられる。上部の充血や頭痛の主因ではない。
- 2. 脾気虚は脾の運化機能が低下した気虚病証であり、食欲不振、倦怠感、腹部膨満感、便秘または軟便がみられる。実熱による頭痛や顔面紅潮とは異なる。
- 3. 正解。肝は疏泄を主り、気機を調暢する。怒りやストレス、飲酒過多などが原因で肝気が鬱結し、さらに化火して上炎すると「肝火上炎」となる。肝火が上部に燃え上がるため、頭痛、めまい、顔面紅潮、目の充血、イライラ感などの実熱症状が引き起こされる。
- 4. 肝気鬱結は肝の疏泄失調による気滞の初期病証であり、胸苦しさ、噯気、抑うつ感などがみられる。頭痛や顔面紅潮、目の充血のような熱化・上炎の症状までは至らない。
国試ポイント
肝の病証(肝気鬱結、肝火上炎、肝陽上亢、肝血虚など)の鑑別が重要。頭痛・めまい・顔面紅潮・目の充血といった上部の実熱症状は「肝火上炎」のキーワードである。
覚え方
肝火上炎は「頭・目・顔」が燃える(頭痛・目の充血・顔面紅潮)
対になる知識
肝気鬱結=気機鬱滞による胸苦しさ・抑うつ感・噯気 / 肝火上炎=火邪上炎による頭痛・めまい・顔面紅潮・目の充血 / 肝陽上亢=肝腎陰虚と陽気亢進による頭痛・めまい・耳鳴り
関連知識
五臓の病理において、肝は「体陰而用陽」の特性を持ち、生理的にも病理的にも容易に亢進しやすく「風」や「火」を生じやすい特徴がある。肝火上炎は実証の代表的な病態である。