セロトニン

生理学

はじめに

セロトニンは、体内の神経伝達物質の一つであり、痛みの抑制や血管の収縮などに深く関与しています。生理学や臨床医学において、下行性痛覚抑制系や血管平滑筋への作用が重要なテーマとなります。

何を指すか

セロトニンは、中枢神経系や消化管などに存在するモノアミン系の神経伝達物質です。体内では、気分や精神状態の調整だけでなく、下行性痛覚抑制系を介した痛みのコントロールや、血管平滑筋の収縮による血流調節など、多彩な生理作用を担っています。

しくみ

延髄大縫線核から脊髄へ下行する神経路において、セロトニンが放出されることで侵害受容情報の伝達が抑制され、痛みが和らぎます。また、血管平滑筋に対しては収縮させる働きを持ち、局所の血流を減少させる方向に作用します。

調節と関連

中脳水道周囲灰白質や延髄大縫線核などを結ぶ神経回路網の中で働き、内因性オピオイドなども介在しながら上位中枢から脊髄レベルでの情報伝達をブロックする仕組みの一部を構成しています。

国家試験のポイント

国家試験では、青斑核=ノルアドレナリンと並び、延髄大縫線核=セロトニンという下行性痛覚抑制系の伝達物質の組み合わせが頻出です。また、血管平滑筋を収縮させる物質の一つとしても問われます。

間違えやすいところ

血管内皮細胞から産生され平滑筋を弛緩させて血流を増加させる一酸化窒素(NO)などの血管拡張物質と、血管を収縮させるセロトニンやノルアドレナリンなどの作用を混同しないよう注意が必要です。

セロトニンが問われる国家試験問題(3問)

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