血小板
生理学
はじめに
血小板は骨髄の巨核球から作られる無核の血球成分であり、血液の凝固や一次止血において重要な役割を果たしています。生理的な寿命は約7から10日と非常に短く、その正常値は一般に15万から40万/μLの範囲です。
何を指すか
血小板は骨髄中の巨核球の細胞質がちぎれて血液中へ放出されることで生じる、核を持たない有形の血液成分である。一次止血において血管が損傷した部位に凝集して血栓を形成し、出血を止める中心的な役割を担っている。また、その一定量が常に脾臓内に貯留されており、必要に応じて循環血中に動員される仕組みになっている。
しくみ
血管が損傷を受けた際、血小板は速やかにその部位に集まって凝集し、一次止血のための血栓を形成して出血を止める働きをする。体内では常に骨髄で新しい血小板が産生され続けている一方で、老朽化したものは脾臓などで破壊される。特発性血小板減少性紫斑病などの疾患では、自己免疫学的機序により自己抗体が血小板に結合し、脾臓等の網内系で過剰に破壊されることで著しい血小板減少や出血傾向を引き起こす。
国家試験のポイント
国家試験では、赤血球や白血球といった他の血球成分との寿命の違いや有核・無核の区別、産生部位が頻繁に問われる。赤血球の寿命が約120日であるのに対し、血小板の寿命は約7から10日と非常に短い点が特によく狙われる。また、血小板数が減少する再生不良性貧血や特発性血小板減少性紫斑病、反対に血小板が増加する出血後や手術後、慢性骨髄性白血病などの病態との鑑別も重要である。
間違えやすいところ
赤血球が約120日という比較的長い寿命を持ち無核の酸素運搬に特化した細胞であるのに対し、血小板は約7から10日と寿命が短く一次止血を担う点混同しやすい。また、血小板の減少をきたす再生不良性貧血や播種性血管内凝固症候群などの病態と、出血後や慢性骨髄性白血病などの血小板増加をきたす病態を混同しないよう正確に整理しておく必要がある。