病気の解説

失行

別名:構成障害

まず相談する診療科脳神経内科
この解説の項目6項目

受診の目安

失行が気になる・症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、脳神経内科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。

基本

概要

失行は、脳の特定の記憶や動作の連続をつなぐ神経経路の損傷により起こる状態です。主に頭頂葉の損傷や、頭頂葉と他の部位を結ぶ経路の障害が原因として挙げられます。脳卒中・脳腫瘍・頭部外傷・認知症などが原因となることがあります。

主な症状

失行があると、複雑な作業や日常の動作を順序立てて行うことが難しくなります。身体的には動けても、一連の動作を完成させることが困難です。自分の問題に気づきにくいこともあります。絵を描く・メモをとる・ボタンを掛ける・靴ひもを結ぶなど、特定の動作だけがうまくいかない場合もあります。道具の使い方を再現できなかったり、手を使う仕草をうまく示せなくなることもあります。言語失行がある場合には、音や言葉を順序立てて発声するのが難しいことがあります。

検査と診断

診断

診断では医師の評価・神経心理学的検査・CTやMRIなどの画像検査が用いられます。診断の際には、日常動作をどう行えるかを家族などから情報としてもらい、筋力低下や関節の問題がないかを身体検査で確認します。神経心理学的検査では、知能・遂行機能・注意・記憶・言語など、脳の機能の状態を評価します。

治療

治療

治療には、原因となっている病気の治療を行うことが基本となります。失行そのものに特別な治療法はありませんが、理学療法や作業療法が補助として役立つことがあります。居住環境を安全にする工夫や、機能を補う器具の使用が含まれます。言語失行がある場合には言語療法士の指導のもと、音の発声練習が行われることがあります。重度のケースでは、文字や絵を使ったボード、キーボードと画面を備えたコミュニケーション機器の使い方を指導されることがあります。

経過と生活

経過・予後

失行の原因によって経過が異なります。原因が別の人の介助を必要とする場合もあれば、リハビリテーション(特に作業療法を含む集中リハビリ)を行うと改善や安定が見られることがあります。脳卒中が原因の場合は、機能が安定する一方で、改善が見込める場合もあります。

脳神経内科で扱うほかの病気

出典

参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。