病気の解説

致死性不眠症

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受診の目安

  • 眠れない状態が続くことに加えて、夜間の興奮、幻覚、もの忘れ、汗が多い・体温が上がる・脈が速いといった症状が重なってきたときは、早めに医療機関(脳神経内科など)を受診してください(難病情報センター)。
  • 血のつながった家族にプリオン病(致死性家族性不眠症など)と診断された人がいて、似た症状が出てきたときは、受診の際に家族の病気のことを医師に伝えてください(難病情報センター)(MedlinePlus)。
  • この病気と診断されている方は、ほかの病気で医療機関にかかるときにも、必ずこの病気であることを伝えてください(難病情報センター)。

この病気は日本では数家系の報告しかない、非常にまれな病気です(難病情報センター)。眠れないという症状だけでは病名は判断できないため、自己判断せず医師の診察を受けてください。

基本

致死性不眠症とは

致死性不眠症は、プリオン病と呼ばれる病気のグループの一つです。プリオン病では、脳にもともとあるプリオンたんぱく質が異常な形に変わってたまり、神経細胞が障害されて脳がスポンジ状に変化します(難病情報センター)(厚生労働省)。クロイツフェルト・ヤコブ病などと同じグループですが、主な症状や主に傷む脳の場所が異なります(難病情報センター)。

代表的なのは、プリオンたんぱく質の遺伝子の変化による遺伝性の致死性家族性不眠症(FFI)です(難病情報センター)(厚生労働省)。遺伝子の変化や家族歴がないのに起こる孤発性致死性不眠症という型もあります(MedlinePlus)。日本では、国の指定難病「プリオン病」に含まれます(難病情報センター)(厚生労働省)。

主な症状

この病気では、脳の奥にある「視床」という部分が主に障害されます(難病情報センター)。

  • 眠れない、夜になると興奮した状態になる、幻覚がみられる、記憶力が落ちる(難病情報センター)
  • 体温が上がる、汗を多くかく、脈が速くなるといった自律神経の症状(難病情報センター)
  • 病気が進むと、認知症や、ミオクローヌスと呼ばれる体がぴくっと動く発作がみられるようになります(難病情報センター)。ふらつき(小脳失調)などがみられることもあります(難病情報センター 医療従事者向け)。
  • 発病から1年前後で、意識がなくなり寝たきりの状態になるとされています(難病情報センター)。

発病は40〜50歳代に多いとされています(難病情報センター)。

原因・遺伝

致死性家族性不眠症は、プリオンたんぱく質を作る遺伝子(PRNP)の178番目のコドンの変化が原因で、患者さんの脳には異常なプリオンたんぱく質が多くたまっています。ただし、なぜ異常なプリオンたんぱく質が脳を傷めるのか、詳しいことはまだわかっていません(難病情報センター)。

家族性のプリオン病は、親から受け継いだ1つの変化した遺伝子でも起こりうる遺伝の形(常染色体顕性遺伝)をとるとされています(MedlinePlus)。一方で、同じ家族の中でも発病しない人が多くおり、遺伝子に変化がある人が必ず発病するわけではないようです。どのくらいの割合で発病するのかは、まだわかっていません(難病情報センター)。家族の遺伝について心配があるときは、主治医に相談してください。

検査と診断

診断

進行する不眠、認知症、交感神経が高ぶった状態、ミオクローヌスなど、この病気に合う症状があるかを確かめたうえで、プリオンたんぱく質の遺伝子を調べ、178番目のコドンの変化などがあるかを確認して診断します(難病情報センター 医療従事者向け)。

治療

治療

この病気を治したり、進行を止めたりする治療法は、現在のところ見つかっていません(難病情報センター)(厚生労働省)。長期の療養が必要な病気とされています(厚生労働省)。症状に応じたケアの方法は、担当の医師と相談してください。

日常生活の注意

  • 日常生活で特別に気をつけることはないとされています(難病情報センター)。
  • ほかの人への感染のリスクを避けるため、献血はできません(難病情報センター)。
  • 医療機関を受診するときは、必ずこの病気と診断されていることを伝えてください(難病情報センター)。

経過と生活

経過

症状は進行し、発病から2年以内に、全身が弱ったり肺炎を起こしたりして亡くなることが多いとされています(難病情報センター)。プリオン病は全体として、まれで命にかかわる病気です(厚生労働省)(MedlinePlus)。

精神科で扱うほかの病気

出典

難病情報センター「プリオン病(3)致死性家族性不眠症(FFI)(指定難病23)病気の解説(一般利用者向け)」 / 難病情報センター「プリオン病(指定難病23)診断・治療指針(医療従事者向け)」 / 厚生労働省「23 プリオン病」概要・診断基準等 / MedlinePlus Genetics「Prion disease」
内容の確認日:2026-10-17(次回確認予定 2027-04-17)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。