変形性股関節症による股関節痛があり、トーマステストとエリーテストの両方が陽性であった場合、最も強く拘縮が疑われる筋肉はどれか。
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正解は2番
解説
トーマステストは股関節屈曲拘縮を評価し、エリーテストは腹臥位で膝を屈曲した際に股関節が浮き上がることで大腿直筋の短縮・拘縮を評価する。両方のテストで陽性を示すのは、股関節屈曲と膝関節伸展の両方に作用する二関節筋である大腿直筋である。
選択肢ごとの解説
- 1. 腸腰筋は股関節屈曲に強く関与しトーマステスト陽性を示すが、膝関節をまたがない単関節筋であるため、膝の屈曲で評価するエリーテストでは陽性とならない。
- 2. 正解。トーマステストは股関節屈曲拘縮を評価し、エリーテストは腹臥位で膝を屈曲した際に股関節が浮き上がることで大腿直筋の短縮・拘縮を評価する。両方のテストで陽性を示すのは、股関節屈曲と膝関節伸展の両方に作用する二関節筋である大腿直筋である。
- 3. 縫工筋は股関節屈曲・外転・外旋および膝関節屈曲に作用する二関節筋であり、エリーテストの評価対象や病態の主な拘縮筋とは異なる。
- 4. 大腿筋膜張筋は股関節の外転・屈曲・内旋などに作用し、オーバーテストなどで評価されるが、本症例の主たる拘縮筋としては不適切である。
国試ポイント
トーマステスト(股関節屈筋群全般)とエリーテスト(大腿直筋特異的)の検査手技と、二関節筋である大腿直筋の機能の組み合わせが問われる。
覚え方
エリーテスト陽性 = エレガントな大腿直筋の拘縮(膝屈曲で股関節が浮く)
対になる知識
股関節の屈曲拘縮を評価する検査として、トーマステストは腸腰筋や大腿直筋などの総合的な屈曲拘縮を検出する。これに対し、エリーテストはうつ伏せの姿勢で膝を屈曲させた際に股関節が浮き上がるかを観察し、大腿直筋単独の短縮や拘縮を特異的に評価する。
関連知識
大腿直筋は骨盤の下前腸骨棘から起始し、膝蓋骨を経て脛骨粗面に停止する二関節筋である。股関節の屈曲と膝関節の伸展という二つの主要な作用を持ち、変形性股関節症などの疾患に伴って二次的な緊張や拘縮を起こしやすい筋肉の一つである。