正常歩行時に若年者より高齢者で増加するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
高齢者では、加齢に伴う筋力低下(特に下肢伸筋群)、バランス能力の低下、そして転倒への恐怖心から、安定性を高めるために重心を支持基底面内に収めようと体が反応します。このため、体幹を前傾させることで重心を前方に移動させ、足元への荷重を促し、バランス保持を図る代償的な姿勢変化が生じます。
選択肢ごとの解説
- 1. 高齢者では、加齢による下肢筋力低下やバランス能力の低下、転倒への恐怖心から、安定性を確保するために歩幅は減少する傾向にあります。 正しくは:減少する
- 2. 高齢者では、歩行の安定性が低下し、一歩あたりの推進力が減少するため、一般的に歩行速度は若年者よりも遅くなります。 正しくは:減少する
- 3. 正解。高齢者では、重心を支持基底面内に収め、バランスを保ちやすくするために体幹を前傾させる傾向があります。これは、下肢筋力低下やバランス能力の低下を代償する適応的な変化です。
- 4. 高齢者では、体幹の回旋運動や下肢の振り出しが小さくなる傾向があり、歩行時の骨盤回旋は減少することが知られています。これは、安定性を高め、転倒リスクを減らすための動きです。 正しくは:減少する
国試ポイント
高齢者の歩行の特徴(特に安定性を高めるための代償動作)
混同注意
高齢者の歩行における安定性確保のための適応と、病的な歩行(パーキンソン病の突進歩行など)との区別。前傾姿勢は高齢者における生理的な変化である一方、病的な前傾はさらに顕著で固定的である。
次に同じ論点が出たら
「高齢者」「増加」というキーワードから、安定性を高めるための生理的代償または機能低下による変化に着目し、選択肢がその特徴と合致するかどうかで判断する。
覚え方
「高齢者」「増加」というキーワードから、安定性を高めるための生理的代償または機能低下による変化に着目し、選択肢がその特徴と合致するかどうかで判断する。
対になる知識
高齢者の歩行における安定性確保のための適応と、病的な歩行(パーキンソン病の突進歩行など)との区別。前傾姿勢は高齢者における生理的な変化である一方、病的な前傾はさらに顕著で固定的である。
関連知識
高齢者では、歩行時の支持基底面を広くするために、歩隔も広がる傾向にある。また、重心動揺も増大する。歩行速度の低下、歩幅の減少、二重課題による歩行能力の低下、足関節背屈可動域の減少なども高齢者歩行の特徴である。