「14歳の男子。サッカー部に入部してから3か月が経過した。最近腰部を反らすと腰に痛みが出るようになり来院した。」 本症例に特徴的な単純エックス線所見はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
テリアの首輪(collar of the terrier)は、脊椎分離症で椎弓根と椎弓間部に離解が生じ、斜位像の単純エックス線写真でスコッチテリアの首に巻かれた首輪のように見える特徴的な所見である。分離部が骨折線として描出される。
選択肢ごとの解説
- 1. 椎間板腔の狭小化は、変形性脊椎症や椎間板ヘルニアなどで見られる所見であり、脊椎分離症に直接特徴的な所見ではない。 正しくは:脊椎分離症では、分離部での不連続性が特徴的であり、椎間板腔の狭小化は二次的に生じる可能性はあるが、一次的な特徴ではない。
- 2. 腰椎前弯の消失は、腰椎椎間板ヘルニアや筋スパズムに伴う疼痛などで見られることがあり、脊椎分離症に特異的な所見ではない。 正しくは:脊椎分離症は、分離部に不連続性を生じ、分離すべり症に進展すると腰椎アライメントの変化を来すことがあるが、前弯消失が分離症に特徴的な初期所見ではない。
- 3. 正解。脊椎分離症において、椎弓根と椎弓間部に生じた離解が単純エックス線写真の斜位像で『テリアの首輪』として描出される。
- 4. 椎体の変形は、圧迫骨折、脊椎カリエス、腫瘍、強直性脊椎炎などで見られる所見であり、脊椎分離症では椎弓の後方要素に異常が生じるため、椎体自体の変形は特徴的ではない。 正しくは:脊椎分離症では椎体自体の変形ではなく、椎弓根や椎弓間部の連続性途絶が特徴である。椎体の変形は他の疾患で多く見られる。
国試ポイント
脊椎分離症の単純エックス線所見と診断基準を正確に理解する。
混同注意
脊椎分離症と脊椎すべり症の関連性やそれぞれの画像所見を混同しないように区別する。
次に同じ論点が出たら
提示された症例の年齢、スポーツ歴、腰痛の性状から脊椎分離症を疑い、画像所見で『テリアの首輪』を確認する。
覚え方
提示された症例の年齢、スポーツ歴、腰痛の性状から脊椎分離症を疑い、画像所見で『テリアの首輪』を確認する。
対になる知識
脊椎分離症と脊椎すべり症の関連性やそれぞれの画像所見を混同しないように区別する。
関連知識
脊椎分離症は、疲労骨折が原因で、特に若年者に多く、腰椎過伸展動作が多いスポーツ選手に好発する。進行すると脊椎すべり症に移行することがある。