次の文で示す異常歩行に対して筋萎縮の予防を目的に低周波鍼通電療法を行う場合、治療穴の組合せとして適切なのはどれか。「つま先が上がりにくく、膝を高く上げた後、つま先から接地するように歩く。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
問題文の異常歩行は鶏歩(垂れ足)を示唆しており、これは前脛骨筋の機能低下による足関節背屈困難が原因です。足三里と下巨虚は、主に脛骨神経支配の前脛骨筋群に作用し、足関節背屈筋力の改善が期待できるため、筋萎縮予防に適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 伏兎と陰市は大腿前面に位置し、主に大腿四頭筋群に作用します。足関節背屈筋の筋萎縮予防には直接的ではありません。 正しくは:足関節背屈筋群(前脛骨筋、長趾伸筋など)に関連する経穴(足三里、下巨虚、解谿など)が適切です。
- 2. 委中と承山は、主に下腿後面の腓腹筋やヒラメ筋に作用し、足関節の底屈に関与します。問題の症状である足関節背屈困難とは逆の作用を持つ筋群にアプローチする経穴です。 正しくは:足関節背屈筋群(前脛骨筋、長趾伸筋など)に関連する経穴(足三里、下巨虚、解谿など)が適切です。
- 3. 地機と三陰交は、下腿内側に位置し、脾経の要穴です。主に消化器系や泌尿生殖器系、婦人科疾患に用いられ、足関節背屈筋の筋萎縮予防には直接的な作用は期待できません。 正しくは:足関節背屈筋群(前脛骨筋、長趾伸筋など)に関連する経穴(足三里、下巨虚、解谿など)が適切です。
- 4. 正解。足三里と下巨虚はともに下腿前面に位置し、足関節背屈運動に深く関与する前脛骨筋群に作用します。筋萎縮の予防を目的に低周波鍼通電療法を行う場合、前脛骨筋の機能改善が期待でき、鶏歩の改善に有効です。
国試ポイント
鶏歩(垂れ足)の病態理解と、それに対応する下腿前面の経穴(足三里、下巨虚など)の治療効果を覚えることが重要です。
混同注意
足関節背屈に関わる筋と足関節底屈に関わる筋、およびそれぞれに作用する経穴を混同しないように区別が必要です。特に下腿前面と後面は、作用する筋が逆であるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、まず異常歩行の種類(鶏歩、間欠性跛行など)を特定し、その歩行異常の原因となる筋群(例:鶏歩なら足関節背屈筋群)を推定します。その後、その筋群に作用する適切な経穴の組合せを選択します。
覚え方
同様の問題が出た場合は、まず異常歩行の種類(鶏歩、間欠性跛行など)を特定し、その歩行異常の原因となる筋群(例:鶏歩なら足関節背屈筋群)を推定します。その後、その筋群に作用する適切な経穴の組合せを選択します。
対になる知識
足関節背屈に関わる筋と足関節底屈に関わる筋、およびそれぞれに作用する経穴を混同しないように区別が必要です。特に下腿前面と後面は、作用する筋が逆であるため注意が必要です。
関連知識
鶏歩は、総腓骨神経麻痺やL4〜L5神経根障害、脳血管障害など様々な原因で生じます。前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋などが足関節背屈に関与し、深腓骨神経(総腓骨神経の枝)に支配されます。足三里は胃経、下巨虚は大腸経に属しますが、ともに下腿前面に位置し、前脛骨筋の機能改善に用いられます。