「45歳の女性。2か月前から易疲労感、動悸、息切れ、体重減少が出現した。血液検査では、血中ヘモグロビンと平均赤血球容積は低値であった。」 症状発現の基礎疾患となるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
子宮筋腫は子宮に発生する良性腫瘍で、増大すると過多月経や月経困難症を引き起こし、これにより慢性的な貧血(鉄欠乏性貧血)を発現させることがある。貧血が重度になると、心悸亢進や息切れなどの症状が出現する。
選択肢ごとの解説
- 1. 心臓弁膜症は心臓自体に異常があり、心臓のポンプ機能が低下することで息切れや心悸亢進を引き起こすが、子宮筋腫とは直接的な関連はない。本設問では貧血を介した症状が想定されるため、弁膜症は直接の基礎疾患とは考えにくい。 正しくは:心臓弁膜症も心悸亢進や息切れの原因となり得るが、本症例では子宮筋腫による貧血が症状発現の基礎疾患である可能性が高い。
- 2. 正解。子宮筋腫は過多月経を引き起こし、これにより鉄欠乏性貧血となり、貧血症状として心悸亢進や息切れが出現する。したがって、症状発現の基礎疾患となる。
- 3. 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)は、代謝が亢進し心臓への負荷が増大するため、心悸亢進や息切れ、頻脈などを引き起こす。しかし、貧血が主因ではなく、直接的なホルモン作用による症状であるため、設問の文脈(貧血を介した症状)とは異なる。 正しくは:甲状腺機能亢進症も心悸亢進や息切れの原因となり得るが、貧血は主な原因ではなく、ホルモン異常が直接的な原因である。
- 4. 気管支喘息は気道の慢性炎症性疾患であり、気道狭窄による喘鳴や呼吸困難が主症状である。心悸亢進や息切れも起こりうるが、多くは呼吸困難に伴うものであり、貧血が基礎疾患として関与する病態とは異なる。 正しくは:気管支喘息は気道疾患であり、気道狭窄による呼吸困難が主症状であり、貧血が原因ではない。
国試ポイント
子宮筋腫が過多月経を介して貧血の原因となり、その結果として心悸亢進や息切れなどの症状を引き起こす病態生理を理解すること。
混同注意
子宮筋腫による貧血症状と、原発性心疾患や肺疾患による症状との鑑別。子宮筋腫は直接心臓や肺に影響を与えるわけではなく、あくまで貧血を介した全身症状である点を区別する。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、問われている症状(心悸亢進、息切れ)がどのような基礎疾患によって引き起こされるかを、特に貧血の有無やその原因疾患から判断する。
覚え方
同様の問題が出た場合、問われている症状(心悸亢進、息切れ)がどのような基礎疾患によって引き起こされるかを、特に貧血の有無やその原因疾患から判断する。
対になる知識
子宮筋腫による貧血症状と、原発性心疾患や肺疾患による症状との鑑別。子宮筋腫は直接心臓や肺に影響を与えるわけではなく、あくまで貧血を介した全身症状である点を区別する。
関連知識
鉄欠乏性貧血の診断基準(MCV低値、血清フェリチン低値など)、治療(鉄剤内服)。過多月経の原因疾患(子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなど)も合わせて理解する。