「45歳の女性。2か月前から易疲労感、動悸、息切れ、体重減少が出現した。血液検査では、血中ヘモグロビンと平均赤血球容積は低値であった。」 薬物治療にて症状は改善した。今後食事で特に摂取すべきものはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
薬物治療により症状が改善したということは、何らかの疾患があり、その治療が奏功したことを示唆しています。特に鉄欠乏性貧血の治療薬である鉄剤の服用後であれば、ヘモグロビン合成に不可欠な鉄を多く含む赤身の肉類を食事で積極的に摂取することが、貧血の改善と再発予防のために重要です。赤身肉にはヘム鉄が豊富に含まれており、吸収率が高いことが特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。赤身の肉類には吸収率の良いヘム鉄が豊富に含まれており、鉄欠乏性貧血の改善と予防に最も効果的です。薬物治療で症状が改善した後に、再発防止のために食事での積極的な摂取が推奨されます。
- 2. 豆腐は大豆製品であり、非ヘム鉄を含みますが、赤身肉のヘム鉄と比較して吸収率が低いです。主にタンパク質源として優秀ですが、鉄補給の優先順位は赤身肉より低いです。 正しくは:鉄分補給が必要な場合でも、赤身肉のようなヘム鉄源を優先するか、豆腐とビタミンC豊富な食品を合わせて摂取することが推奨されます。
- 3. 緑黄色野菜はビタミンCや葉酸を豊富に含みますが、鉄分(非ヘム鉄)の吸収率は低いです。ビタミンCは鉄の吸収を促進する役割がありますが、直接的な鉄源としては赤身肉に劣ります。 正しくは:鉄分補給を目的とする場合、緑黄色野菜は鉄の吸収を助けるビタミンC源として赤身肉などのヘム鉄源と組み合わせて摂取するのが効果的です。
- 4. 海藻類はミネラルを豊富に含みますが、鉄分補給の主要な源としては優先度が低いです。特に、海藻に含まれる一部の成分が鉄の吸収を阻害する可能性も指摘されています。 正しくは:鉄分補給の観点からは、赤身肉やレバーなどヘム鉄を多く含む食品を優先すべきです。
国試ポイント
鉄欠乏性貧血の食事指導と、ヘム鉄・非ヘム鉄の吸収に関する知識が問われています。薬物治療だけでなく、食事による栄養改善が重要であることを理解することがポイントです。
混同注意
鉄欠乏性貧血の治療において、薬物療法と食事療法は相互補完的な関係にあります。薬物治療で症状が改善しても、食事による鉄分補給を怠ると再発のリスクが高まります。また、非ヘム鉄とヘム鉄の吸収率の違いを理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の薬物治療と食事に関する問題が出た場合、まず疾患の種類と、その疾患における主要な栄養素の役割を特定します。特に貧血であれば、鉄分の種類(ヘム鉄 vs 非ヘム鉄)と吸収促進・阻害因子に着目して判断します。
覚え方
今後同様の薬物治療と食事に関する問題が出た場合、まず疾患の種類と、その疾患における主要な栄養素の役割を特定します。特に貧血であれば、鉄分の種類(ヘム鉄 vs 非ヘム鉄)と吸収促進・阻害因子に着目して判断します。
対になる知識
鉄欠乏性貧血の治療において、薬物療法と食事療法は相互補完的な関係にあります。薬物治療で症状が改善しても、食事による鉄分補給を怠ると再発のリスクが高まります。また、非ヘム鉄とヘム鉄の吸収率の違いを理解することが重要です。
関連知識
鉄の吸収を促進する栄養素としてビタミンCがあります。逆に、タンニン(お茶やコーヒー)やフィチン酸(穀類)は鉄の吸収を阻害するため、摂取のタイミングに注意が必要です。鉄欠乏性貧血の原因には、月経、消化管出血、妊娠などがあります。