六部定位脈診で右手関上の沈の部が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
六部定位脈診において右手関上の沈の部は、難経六十九難では心包経を、六十八難では三焦経を表します。心包経が虚している場合、難経六十九難の補法に基づき、本経の兪土穴である労宮(心包経の土穴)を補います。労宮は手のひらに位置し、心包経の気が集まる重要な治療穴です。
選択肢ごとの解説
- 1. 中渚は三焦経の兪木穴であり、右手関上の脈位が心包経を示す場合、難経六十九難の治療穴としては適切ではありません。中渚は三焦経の虚証には用いる可能性があります。 正しくは:三焦経の虚には中渚を考慮するが、心包経の虚には労宮を選ぶ。
- 2. 商丘は脾経の原穴であり、また五輸穴では兪土穴でもあります。右手関上の脈位が示す心包経の治療穴としては不適切です。脾経の疾患に用いられます。 正しくは:脾経の虚には商丘を考慮する。
- 3. 正解。労宮は心包経の兪土穴です。難経六十九難の治療原則「虚すれば其の経の兪を補う」に基づき、右手関上の沈の部が虚している(心包経虚)場合は、本経の兪土穴である労宮を補うのが正解です。
- 4. 曲泉は肝経の合水穴であり、右手関上の脈位が示す心包経の治療穴としては不適切です。肝経の疾患、特に実証や熱証に用いられます。 正しくは:肝経の疾患に曲泉を考慮する。
国試ポイント
難経六十九難の五行論に基づく補瀉と治療穴の選択を理解すること。特に六部定位脈診における各脈位の対応臓腑と、それに対応する経絡の五輸穴の関係を覚えることが重要です。
混同注意
難経六十九難と六十八難における六部定位脈診の臓腑配当の違い、および五行穴(原穴、絡穴、募穴、兪穴など)の使い分けが混同しやすい。特に、同経の虚を補う「本治法」と、子を補う「母子補瀉」の区別が重要。
次に同じ論点が出たら
難経六十九難の治療法を問う問題であれば、まず脈位が示す臓腑を特定し、その臓腑に対応する経絡の「兪土穴」を選択する。
覚え方
難経六十九難の治療法を問う問題であれば、まず脈位が示す臓腑を特定し、その臓腑に対応する経絡の「兪土穴」を選択する。
対になる知識
難経六十九難と六十八難における六部定位脈診の臓腑配当の違い、および五行穴(原穴、絡穴、募穴、兪穴など)の使い分けが混同しやすい。特に、同経の虚を補う「本治法」と、子を補う「母子補瀉」の区別が重要。
関連知識
難経六十九難:虚すれば其の経の兪を補い、実すれば其の経の経を瀉す(五行穴の同気相通)。難経六十八難:虚すれば其の母を補い、実すれば其の子を瀉す(母子補瀉)。右手関上は、六十九難では心包、六十八難では三焦に対応。