次の文で示す症例に対する生活指導で最も適切なのはどれか。「32歳の女性。頸は細く、なで肩。長時間のパソコン作業で肩こりに続き、持続性の鈍痛が後頭部に出現。仕事を休むほどではない。悪心・嘔吐、光過敏は伴わない。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
症例は頸が細く、なで肩で、長時間のパソコン作業による肩こりと後頭部の鈍痛を訴えており、これは緊張型頭痛を示唆しています。緊張型頭痛は、後頸部や肩甲帯の筋群の緊張が原因で発症することが多いため、これらの筋群の筋力トレーニングは筋バランスを改善し、頭痛の予防や軽減に有効であると考えられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 肘掛けは肩や頸部の負担を軽減するために使用するものであり、使用を控えることは推奨されません。 正しくは:パソコン作業時は肘掛けを積極的に使用し、上肢の重さを分散させ肩や頸部への負担を軽減する。
- 2. 正解。頸が細くなで肩という体型と長時間のパソコン作業は、後頸部の筋群に負担をかけやすい。筋力トレーニングによりこれらの筋群を強化することで、頭部を支える機能が向上し、筋緊張性頭痛の改善・予防に繋がります。
- 3. 入浴は温熱効果により筋の緊張を和らげ血行を促進するため、緊張型頭痛の症状緩和に有効です。シャワーのみでは十分な温熱効果が得られない可能性があります。 正しくは:入浴は湯船に浸かり、全身を温めるように指導する。
- 4. 高さのある枕は、頸椎の生理的弯曲を損ない、後頸部の筋群に過度な伸張または短縮ストレスを与え、かえって筋緊張を高める可能性があります。適切な高さの枕は、頸椎の自然なカーブを保つものです。 正しくは:適切な高さの枕(頸椎の生理的弯曲を保つもの)を使用させる。
国試ポイント
緊張型頭痛の病態と適切な生活指導・運動療法を理解する。特に姿勢の評価とそれに伴う筋力強化の必要性。
混同注意
片頭痛との鑑別(悪心・嘔吐、光過敏がないことから片頭痛の可能性は低い)。一次性頭痛と二次性頭痛の区別。
次に同じ論点が出たら
同様の症例が出た場合、頭痛の種類(緊張型か片頭痛かなど)を鑑別し、その頭痛の病態生理に基づいた適切な生活指導や運動療法が問われているかを判断する。
覚え方
同様の症例が出た場合、頭痛の種類(緊張型か片頭痛かなど)を鑑別し、その頭痛の病態生理に基づいた適切な生活指導や運動療法が問われているかを判断する。
対になる知識
片頭痛との鑑別(悪心・嘔吐、光過敏がないことから片頭痛の可能性は低い)。一次性頭痛と二次性頭痛の区別。
関連知識
緊張型頭痛の治療には、薬物療法(NSAIDs、筋弛緩薬など)の他に、温熱療法、ストレッチ、適度な運動、ストレス管理、姿勢改善などの非薬物療法が重要である。特に、僧帽筋、板状筋群、胸鎖乳突筋などのストレインに対するアプローチ。