次の文で示す症例の原因となる筋への治療穴として最も適切なのはどれか。「13歳の男子。サッカーをしており、最近になり膝前下部の運動時痛と腫脹が認められた。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
膝前下部の運動時痛と腫脹は、オスグッド・シュラッター病に特徴的な症状です。この病態は、大腿四頭筋の繰り返しの牽引ストレスにより脛骨粗面部が剥離骨折を起こし炎症が生じるもので、大腿四頭筋の緊張緩和が治療の鍵となります。髀関は、胃経の経穴で、大腿直筋起始部付近(上前腸骨棘と大転子の間を結ぶ線の中点)に位置し、大腿四頭筋の緊張緩和に直接的に作用するため、この症例の治療穴として最も適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。髀関は大腿直筋の起始部付近に位置し、大腿四頭筋の緊張緩和に直接的に作用するため、オスグッド・シュラッター病の治療穴として適切です。
- 2. 箕門は脾経の経穴で、大腿内側(大腿動脈拍動部)に位置し、膝関節内側の疼痛や泌尿生殖器疾患、消化器疾患に用いられることが多いです。大腿四頭筋の緊張緩和には直接的ではありません。 正しくは:箕門は膝関節内側の症状や、泌尿生殖器、消化器系の症状に用いる。
- 3. 豊隆は胃経の経穴で、下腿の外側(足関節から膝関節に向かって8寸)に位置し、痰湿の病症、消化器疾患、頭痛、めまいなどに用いられます。膝前下部の疼痛には直接的な治療穴ではありません。 正しくは:豊隆は痰湿の病症や、消化器疾患、頭痛、めまいなどに用いる。
- 4. 三陰交は脾経の経穴で、内踝から上3寸の脛骨内縁後方に位置します。婦人科疾患、泌尿生殖器疾患、消化器疾患、下肢の痺れなどに用いられ、膝前下部の疼痛とは直接的な関連性が薄いです。 正しくは:三陰交は婦人科疾患、泌尿生殖器疾患、消化器疾患、下肢の痺れなどに用いる。
国試ポイント
オスグッド・シュラッター病の原因筋と、その治療に応用される経穴を理解する。
混同注意
膝周囲の疾患は多岐にわたるため、鑑別診断とそれに応じた治療穴の選択が重要。特に成長期の膝痛では、オスグッド・シュラッター病とジャンパー膝、シンディング-ラーセン-ヨハンソン病などを区別する必要がある。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、症状の部位(膝前下部、脛骨粗面部)と病態(運動時痛、腫脹、成長期、スポーツ活動)からオスグッド・シュラッター病を診断し、大腿四頭筋に作用する経穴を選択する。
覚え方
同様の問題が出題された場合、症状の部位(膝前下部、脛骨粗面部)と病態(運動時痛、腫脹、成長期、スポーツ活動)からオスグッド・シュラッター病を診断し、大腿四頭筋に作用する経穴を選択する。
対になる知識
膝周囲の疾患は多岐にわたるため、鑑別診断とそれに応じた治療穴の選択が重要。特に成長期の膝痛では、オスグッド・シュラッター病とジャンパー膝、シンディング-ラーセン-ヨハンソン病などを区別する必要がある。
関連知識
オスグッド・シュラッター病は、成長期の男子に多く、スポーツ活動による過度な運動が原因となる。大腿四頭筋の柔軟性向上や、運動量の調整が予防・治療に重要である。また、鍼灸治療では、局所治療に加えて全身調整も考慮する。