次の症例の病証でみられるのはどれか。「50歳の男性。炎天下の作業で熱中症になった。1週間後から、不眠、頬の発赤、午後の微熱がみられる。脈は細数を認める。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
症例は熱中症後の不眠、頬の発赤、午後の微熱、細数脈という陰虚内熱の典型的な症状を呈しています。五心煩熱は、手のひら、足の裏、胸の中心の5か所に熱感がある状態で、陰虚内熱の主要な症状の一つであり、本症例の病態と一致します。
選択肢ごとの解説
- 1. 息切れは気虚や肺気虚、心血瘀阻などでみられる症状であり、本症例の陰虚内熱の病態とは直接関連が薄いです。 正しくは:気虚の症状である。
- 2. 胖大舌(ぼうだいぜつ)は、舌が大きく腫れて歯痕を伴うことが多く、脾虚湿盛や水湿貯留でみられる所見です。本症例の陰虚内熱とは異なります。陰虚では舌紅少苔が典型的です。 正しくは:脾虚湿盛の所見である。
- 3. 正解。五心煩熱は、手のひら、足の裏、胸の中心の5か所に熱感がある状態で、陰虚内熱の主要な症状です。症例の不眠、頬の発赤、午後の微熱、細数脈は陰虚内熱を示しており、この選択肢は病態と一致します。
- 4. 胸部の刺痛は瘀血の典型的な症状であり、心血瘀阻などでみられます。本症例の陰虚内熱の病態とは関連が薄いです。 正しくは:瘀血の症状である。
国試ポイント
熱中症後の陰液耗損による陰虚内熱の病態と、その典型的な症状(五心煩熱、潮熱、盗汗、頬紅など)を理解し、診断できることが重要です。
混同注意
陽虚による寒熱錯雑と混同しやすいですが、本症例では頬の発赤や午後の微熱、細数脈といった熱証を主とするため、陰虚内熱と判断します。陽虚では悪寒や顔面蒼白、脈沈遅などがみられます。
次に同じ論点が出たら
同様の症例が出題された場合、不眠、頬の発赤、午後の微熱、盗汗、口渇、細数脈といった陰虚内熱を示すキーワードに注目し、五心煩熱の有無を確認します。
覚え方
同様の症例が出題された場合、不眠、頬の発赤、午後の微熱、盗汗、口渇、細数脈といった陰虚内熱を示すキーワードに注目し、五心煩熱の有無を確認します。
対になる知識
陽虚による寒熱錯雑と混同しやすいですが、本症例では頬の発赤や午後の微熱、細数脈といった熱証を主とするため、陰虚内熱と判断します。陽虚では悪寒や顔面蒼白、脈沈遅などがみられます。
関連知識
陰虚内熱では、五心煩熱の他に潮熱(時間によって熱が変動しやすい)、盗汗(寝汗)、口燥咽乾、舌紅少苔などの症状もよくみられます。熱中症は中医学では暑邪に属し、暑邪は陽邪であるため、体液を消耗しやすく陰虚を引き起こす可能性があります。