パーキンソン病患者の理学療法でメトロノームを用いて改善が期待されるのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
パーキンソン病の小刻み歩行は、すくみ足や歩行リズムの障害によって生じる。メトロノームを用いた聴覚的キューイングは、外部からの一定のリズム刺激により、運動プログラミングの障害を補償し、歩行のリズムと歩幅を改善することで、小刻み歩行を軽減する効果が期待される。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。小刻み歩行は、パーキンソン病における歩行リズム障害の一つであり、メトロノームによる一定の聴覚刺激は、歩行のリズムと歩幅の改善を促し、症状の軽減に有効である。
- 2. 構音障害は、発声・発語に関わる筋の協調運動障害によるものであり、メトロノームは主に歩行などのリズム運動を改善する目的で用いられる。発声訓練には、声の大きさやイントネーションの改善を目的としたリー・シルバーマン・ボイス治療(LSVT LOUD)などが用いられる。 正しくは:構音障害の改善には、リー・シルバーマン・ボイス治療(LSVT LOUD)や発声・発語練習が効果的である。
- 3. 書字障害(小字症)は、手の運動制御や協調性の障害によって文字が小さくなる症状であり、メトロノームは直接的な改善効果は期待しにくい。書字障害に対しては、文字を大きく書く練習や、手書きよりもPC入力の推奨などが検討される。 正しくは:書字障害の改善には、文字を大きく書く練習や、描画練習、作業療法的な介入が効果的である。
- 4. 振戦(特に安静時振戦)は、基底核のドーパミン不足によって生じる不随意運動であり、メトロノームのような外部刺激によって直接的に振戦そのものが軽減される効果は期待しにくい。振戦に対しては薬物療法が主体となる。 正しくは:振戦の軽減には、薬物療法(L-dopa製剤など)が最も効果的である。
国試ポイント
パーキンソン病の運動症状に対する理学療法介入、特に聴覚的キューイングの効果と適応疾患を理解することが重要である。
混同注意
メトロノームが全てのパーキンソン病症状に有効と誤解しやすいが、特に歩行リズムや歩幅の改善に効果的である点を理解する。
次に同じ論点が出たら
パーキンソン病における理学療法の問題が出題された際は、提示されている症状が運動のリズムやタイミングに関わるものか、あるいは他の症状(非運動症状、構音障害、書字障害など)であるかをまず判断する。
覚え方
パーキンソン病における理学療法の問題が出題された際は、提示されている症状が運動のリズムやタイミングに関わるものか、あるいは他の症状(非運動症状、構音障害、書字障害など)であるかをまず判断する。
対になる知識
メトロノームが全てのパーキンソン病症状に有効と誤解しやすいが、特に歩行リズムや歩幅の改善に効果的である点を理解する。
関連知識
パーキンソン病患者の理学療法では、視覚的キュー(床の線など)も歩行障害の改善に用いられる。また、すくみ足には前方への重心移動を促す訓練も有効である。